孤独を繋ぐ言葉探し
2025-11-12 17:30:25

孤独を繋ぐ言葉を探る「いのち会議」の取り組みとは

僕たちの孤独に言葉を



近年、孤独や不安を抱えた人々が増えており、その感情を言葉にすることが難しい場面が多く見受けられます。特に、日常言語では表現しきれない経験を持つ人々は、「自分だけが分からないのでは?」という孤独な気持ちを抱いてしまうことがよくあります。このような思いを分かち合うために、2025年に開催される大阪・関西万博の「いのち会議」が立ち上げた「言葉のグループ」は、こうした孤独を少しでも解消するための取り組みです。

いのち会議とは


「いのち会議」は、いのちを「かんじる」活動の一環として、苦境にある人々とその痛みを共有し、「誰一人取り残されない」社会の実現を目指しています。2025年10月には「いのち宣言」と「アクションプラン集」を発表予定ですが、その中で特に注目されているのが「言葉のグループ」です。このグループでは、自分の経験に共感する仲間とともに会話を重ね、言葉を模索することを目的としています。

モヤモヤを言葉にすることの意義


私たちは皆、異なる経験を持っています。それぞれの身体や環境が理由で、いわゆる「あるあるエピソード」とは異なる経験をしがちです。これが「言葉にならない経験」を生む要因であり、孤立を生む直接的な原因です。言語が持つ力を理解することが重要です。日常言語は多数派の体験を基に形成されているため、少数派の経験を表現するための言葉が不足しています。この不平等を解消する試みが「当事者研究」です。

当事者研究の目的と方法


当事者研究は、実際にその経験をした人たちが、自らの経験を整理し、言語化することを目的としています。精神障がいや発達障がいのある人々が、特にこの活動を通じて自らの思いを言葉にし、コミュニティを形成しています。最近では、この考えが広がり、様々な属性や背景を持つ人々が集まり、互いに言葉を探る活動も行われています。たとえば、子育ての悩みや学校に通えない子供の気持ちを言葉で表現し、共有することで、社会全体の理解を深めることが目指されています。

当事者研究の国際的な取り組み


日本のみならず、フィンランドやイギリス、韓国においても当事者研究が進められています。これにより、多様な経験を持つ人々が集まり、お互いに理解を深める機会が増加しています。また、研究の結果は単に言語化に留まらず、専門家による新たな知見を生み出し、実際の生活や社会制度に反映されることも期待されています。

未来へ向けた展望


「いのち会議」は、孤独を感じるすべての人々に寄り添い、彼らが言葉で経験を表現できる場を提供することを目指しています。2050年に向けて、当事者研究が様々な分野で実装されることを期待しており、そのための活動を継続するつもりです。孤独を克服し、自分の声を持つことができる社会を実現するために、少しでも多くの人々がこの取り組みに共感し、一歩踏み出してくれることを願っています。

このような活動に興味のある方は、ぜひ「いのち会議」にご連絡ください。


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会社情報

会社名
いのち会議 事務局
住所
大阪府吹田市山田丘2-8
電話番号
06-6105-6183

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