下関市が進める廃食用油のSAF資源化
2026年2月6日、山口県下関市と幾つかの企業が廃食用油を活用した持続可能な航空燃料(SAF)の普及に向けた協定を締結しました。この協定は、地域と企業が一体となり新たな資源循環モデルの構築を目指すものです。協定には、コスモエネルギーホールディングスの子会社や日揮ホールディングス、レボインターナショナル、SAFFAIRE SKY ENERGYが参加しています。
この取り組みの背景には、環境省から『脱炭素先行地域』に認定された下関市の政策が挙げられます。市は地域経済の活性化と脱炭素化を両立させるため、設備投資や環境教育にも力を入れています。この協定では、市民や事業者が参加できる仕組みを通じて、家庭などから回収した廃食用油をSAFの原料として資源化していきます。
協定においては、廃食用油の回収、SAFの製造及び維持のための活動、市民への普及啓発、回収拠点の拡大などが具体的な内容として盛り込まれています。また、下関市は同日、SAFを利用した『Fry to Fly Project』にも加盟し、家庭から廃食用油を回収してSAFへ再生するプロジェクトを推進しています。
具体的な取り組み
2月6日からは、下関市環境部の庁舎に家庭用の廃食用油回収拠点を設置し、回収が開始されました。さらに、公共施設や学校から出る廃食用油をSAFの製造に活用する準備も進めています。この活動は、地域全体での資源循環の推進を図るものであり、年間約12,000kgの廃食用油をSAFの原料として供給する見込みです。
社会全体での取り組み
市民が脱炭素に貢献できる機会を提供するこの取り組みは、ただの環境保護にとどまらず、地域の活性化にも寄与することが期待されています。下関市は、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする『ゼロカーボンシティしものせき』の実現にも力を入れており、地域の市民、事業者、行政が協力して取り組みを進めていきます。
脱炭素先行地域の位置づけ
下関市は、環境省が選定した脱炭素先行地域として、持続可能な社会のモデルを構築する役割を担っています。2030年までに、民生部門の電力消費に伴うCO2排出を実質ゼロにすることを目指しており、全国各地における脱炭素の取り組みに対しても良い影響を与えることが期待されています。
この取り組みを通じて、下関市は環境問題に対する意識を高め、地域の皆で持続可能な未来を築いていくことを目指しています。今回の協定は、その第一歩となる重要な契機となるでしょう。