AIを駆使してESG評価の精度を向上
株式会社estoma(東京・中央区)は、ESG評価指標の一つであるCDPのスコアをAIで予測し、その精度を実証するプロジェクトを進めてきました。近年、企業におけるサステナブルな情報開示が求められ、特に上場企業に対する規制が厳しくなる中、estomaはそのニーズに応えるべく、AIを活用したソリューションを提供しています。
CDPスコア予測の背景
多くの企業では、サステナビリティ情報開示が法制度化される中で、評価機関からの質問票が急増しています。これにより、ESG担当者に課せられる負担は増加しており、特にESGウォッシュを防ぐ観点からも、詳細なエビデンスが求められています。このため、非常に多くの時間と労力が必要となっています。
estomaは、こうした経営課題に応じて、ESG統合情報開示クラウド「estoma」を通じて、企業の情報開示業務をスムーズに行える仕組みを提供します。このプラットフォームでは、AIによる質問票の自動回答生成機能やスコア予測機能を活用し、業務効率化を図ります。
AIスコア予測の検証
今回、estomaは2024年版CDPの公式スコア発表を受け、その予測精度を実証するために調査を実施しました。対象となった5社から提供された最終スコアデータと、estomaのAIが予測したスコアとの比較を行い、その差異を詳細に分析しました。
その結果、AIが予測したスコアが実際のスコアとの間に統計的な誤差範囲内で収まることが確認され、実務での利用が可能であることが証明されました。今後は、定性的な評価の改善に向けたさらなる研究を進めて、AIの精度向上を図る方針です。
CDP回答生成の効率化
estomaのAI回答生成サービスでは、企業が持つサステナビリティページや統合報告書を基に、特別に設計されたAIモデルが導入されています。これにより、増加するESG関連の質問票に対して自動で答えることができ、また、回答内容を評価機関によるスコアリング基準に照らして予測することが可能です。これにより企業は、スコア改善の施策を事前に講じることができます。
さらに、各評価機関に対する回答状況の比較を自動で行い、自社に不足している開示情報を特定することも可能となります。この機能により、企業のESG担当者は業務の効率化を図り、より本質的な対策に専念することが可能です。
将来展望と結論
今後、CDP 2025に向けて、estomaはAIによる一次回答生成やスコア予測を通じて、企業のESG業務の効率化を進めます。増加する質問票やタスクに備え、estomaを活用して業務自動化や効率化を行い、より高いESGスコアを実現する環境を構築しましょう。
会社概要
株式会社estomaは、2100年まで豊かな地球環境と人類を守るという使命感を持って設立されたソーシャルベンチャーです。主にESG情報の統合管理クラウド「estoma」を通じ、企業がESGに関する取り組みを包括的に管理できるソリューションを提供しています。