プライバシーを守るUV服
2021-03-03 17:18:03

色素性乾皮症の子供たちに特化したUV防護服を誕生させるエポカルの挑戦

色素性乾皮症の子供たちに寄り添うUVカットブランドの誕生



最近、色素性乾皮症(XP)という病気に特化した紫外線防護服の開発が注目されています。この病気は、日光による遺伝子の傷の修復が難しいため、皮膚がんのリスクが高まることが特徴です。日本には約500名の患者がいると推定されており、彼らの生活を支えるために新しい取り組みが始まっています。

色素性乾皮症とは?



色素性乾皮症は、紫外線にさらされると肌に深刻なダメージを与え、やがて多くの皮膚がんを引き起こす可能性を持つ遺伝的な疾患です。この病気を持つ子供たちは、通常の日常生活でも特別な配慮が必要で、特に日焼け対策が重要です。日本では、XPの患者の約6割に神経症状が併存するため、身体的な健康だけでなく、精神的なサポートも求められます。

エポカルの誕生とビジョン



エポカル(EPOCHAL)は、18年前に子供を持つママの思いから始まったUVカットウエアブランドです。ブランドの立ち上げは、彼女の子供がアトピー性皮膚炎に苦しみ、皮膚科医から紫外線対策を指導されたことがきっかけです。初めは小さな活動だったものの、今ではさまざまなUVカットアイテムを揃えており、特に赤ちゃんやキッズ向けの製品が人気を集めています。

高機能なUVカット素材



エポカルは、従来の厚い黒い素材ではなく、酸化チタンを練り込んだ軽量でさまざまなカラーのUVカット素材を採用しています。この技術により、94%を超えるUVカット率を実現したウエアを展開しており、着心地の良さと紫外線防止の両立を可能にしています。

防護服の開発へ



最近、全国色素性乾皮症連絡会の代表と出会い、事務局の方々から子供たちにより快適な環境で運動会に参加させたいという希望を聞く機会がありました。現行の防護服が暑くて動きにくいこと、また手作りのものであるため、大変な苦労をされていることを知り、エポカルは独自の防護服を作ることを決意しました。

国の支援を受けた開発プロセス



エポカルは、理化学研究所のインキュベーションプラザに入居し、紫外線測定機を導入することで、XP患者向けのUVカットウエアの試験体制を整えています。これは中小企業庁の「ものづくり補助金」を受けてのもので、製品の信頼性を向上させるためにも必要なステップでした。これにより、母親たちに寄り添った防護服の開発を進めています。

今後の展望と支援の呼びかけ



エポカルはクラウドファンディングを通じて、色素性乾皮症の認知度を高め、多くの人にこの病気を知ってもらうための活動も予定しています。皆さんの協力を得ることで、このプロジェクトはより広がりを見せることでしょう。

このブランドが生み出す新たなUVカットウェアは、色素性乾皮症の子供たちにとっての大きな希望となることが期待されています。親として、また社会の一員として、これからも彼らの活動を応援していきたいものです。

会社情報

会社名
株式会社ピーカブー
住所
埼玉県和光市南3-2-1 和光理研インキュベーションプラザ305号室
電話番号
048-458-3015

トピックス(ライフスタイル)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。