再生医療の未来
2022-03-07 13:00:07
角膜移植待機患者に朗報!再生医療の新たな製品CLS001登場へ
角膜移植待機患者に新しい希望:CLS001の登場
世界には、角膜移植を待つ患者が1300万人以上存在します。毎年、約18万件の角膜移植が行われていますが、その背景にはドナー不足という厳しい現実があります。こうした状況に対策を講じるため、株式会社セルージョンは新しい細胞治療製品「CLS001」の開発に取り組んでいます。
1. 水疱性角膜症とは?
水疱性角膜症は、角膜内皮細胞が不足し、視力障害を引き起こす病気です。遺伝的要因や他の眼科手術、特に白内障手術が原因となることが多いです。角膜の内側の細胞が充分に機能せず、角膜が水分を適切に調節できなくなると、水が溜まり、視力が低下します。治療には通常、角膜移植が必要ですが、ドナーが不足しているため、多くの患者が手術を受けられずにいます。
2. CLS001の開発経緯
この度、セルージョンは、ニコン・セル・イノベーションと提携し、CLS001の商業化へ向けた製法開発を進めています。クリニックでの使用を見据え、国内外での臨床試験も視野に入れています。CLS001は、iPS細胞を基にした再生医療製品で、水疱性角膜症に特化した治療法として期待されています。
3. 提携の狙い
この提携によって、製造技術を有するニコン・セル・イノベーションの専門性を最大限に活用し、CLS001の製造課題をクリアしていきます。また、再生医療における厳しい規制や市場の要求にも応えられる体制を整え、製品化を加速していくことを目指しています。
4. 再生医療の未来
再生医療は現在、多くの疾患治療において期待されています。レベルの高い製品開発を進めることで、患者のQOL(生活の質)の向上を図ることができるのです。セルージョンも、こうした一連の取り組みを通じて、角膜移植待機患者のための新たな希望を提供できるよう努めています。
5. セルージョンとニコン・セル・イノベーションについて
セルージョンは慶應義塾大学から誕生した再生医療ベンチャーで、iPS細胞から効率的に細胞を作り出す技術に注力しています。それに対し、ニコン・セル・イノベーションは、日本国内有数の生産体制を整えており、細胞生産事業において実績を持つ企業です。この強力なパートナーシップは、医療現場におけるニーズに応えるために不可欠です。
多くの患者が移植を待つ中、CLS001の商業化が進めば、水疱性角膜症に対する新たな治療法が生まれ、患者たちの生活を大きく変える可能性があります。今後の動向に注目が集まります。
会社情報
- 会社名
-
株式会社セルージョン
- 住所
- 東京都中央区晴海二丁目5番24号晴海センタービル5階
- 電話番号
-
03-5843-1785