超絶技巧の七宝展
2025-09-18 11:04:42

横山美術館で開催される「超絶技巧の七宝展」の魅力と見どころ

横山美術館での「超絶技巧の七宝展」



愛知県名古屋市に位置する横山美術館で、2025年9月19日から12月21日まで特別企画展「超絶技巧の七宝展」が開催されます。この展示会では、江戸時代から戦前にかけての七宝焼の魅力を存分に体感することができます。

七宝焼とは


七宝焼は、銅や銀といった金属を基材とし、釉薬を組み合わせる技法で作られた美しい焼き物です。その名は「七つの宝石」にたとえられるように、鮮やかな色彩が特徴で、古代エジプトにそのルーツを持つとされています。日本においては古墳時代の末期に伝わり、特に江戸時代後期に尾張藩士・梶常吉によって技術革新が進みました。この尾張七宝は、明治時代の重要な輸出品となり、様々な技法が生まれる土壌を提供しました。

展示作品と注目の技法


今回の展示では約250点の作品が紹介され、以下の技法による異なる表現が楽しめます。

有線七宝


  • - 代表作: 《七宝山桜雀図花瓶》
  • - 明治時代後期から大正時代にかけての作品で、手作業で植え付けられた金属線が特徴です。

無線七宝


  • - 代表作: 《無線七宝富士図花瓶(一対)》
  • - 水墨画や水彩画のような美的表現が感じられ、独自の魅力を持っています。

陶磁胎七宝


  • - 代表作: 《染付磁胎七宝秋草蝶図花瓶》
  • - 陶器や磁器が基材で、独特の風合いを感じることができます。

銀胎七宝


  • - 代表作: 《銀胎無線七宝藤金魚図花瓶》
  • - 白く輝く素地に鮮やかな釉薬の色彩が映え、目を見張る美しさです。

省胎七宝


  • - 代表作: 《省胎七宝花図花瓶》
  • - ステンドグラスのような透光性のあるデザインが楽しめます。

鎚起七宝


  • - 代表作: 《鎚起七宝梅鳩図花瓶》
  • - 内側から打ち出した金属に釉薬を盛る技法が印象的です。

泥七宝


  • - 代表作: 《七宝花鳥図皿》
  • - 梶常吉によって開発された、不透明で光沢のない釉薬を使った作品です。

尾張の名工と東西七宝


展示では、尾張七宝の技術を受け継ぐ名工たちや、全国各地の七宝焼の技術が紹介されています。有名な「東のナミカワ」濤川惣助や「西のナミカワ」並河靖之といった工芸家についても触れられます。

開催概要


  • - 会期: 2025年9月19日(金)~12月21日(日)
  • - 開館時間: 10:00~17:00(入館は16:30まで)
  • - 休館日: 毎週月曜日(祝・休日の場合は開館、翌平日休館)
  • - 入館料: 一般1,000円(団体料金800円)、高校・大学生・65歳以上800円(団体料金600円)、中学生600円(団体料金400円)、小学生以下は無料

付随イベント


  • - 講演会「現代に生きる尾張七宝の伝統技法」: 11月2日(日)に開催。作家としての苦労や喜びについて語られ、実演も行われます。
  • - ギャラリートーク: 学芸員による解説が数回行われ、事前申込不要で参加できます。

美術館について


横山美術館は、名古屋周辺で制作された輸出陶磁器を中心に、明治・大正時代の文化が詰まった作品を集めています。訪れることで、当時の技術と美意識に触れることができます。

皆さんも是非、横山美術館での「超絶技巧の七宝展」に足を運び、伝統工芸の魅力を体感してください!


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会社情報

会社名
公益財団法人 横山美術館
住所
愛知県名古屋市東区葵1丁目1番21号
電話番号
052-931-0006

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