蒸気供給事業が受賞
2010-11-15 16:05:22
川崎市の蒸気供給事業が経済産業大臣賞を受賞 地域の省エネ推進を評価
川崎市の蒸気供給事業が経済産業大臣賞を受賞
川崎市の千鳥・夜光地区で展開されている蒸気供給事業が、第7回エコプロダクツ大賞において、「経済産業大臣賞」を初めて受賞しました。この受賞は、川崎スチームネット株式会社と東京電力株式会社の協力によるもので、地域の省エネルギーとCO₂排出削減に寄与する取り組みが高く評価された結果です。
エコプロダクツ大賞とは?
エコプロダクツ大賞は、環境負荷の低減に貢献する優れた製品やサービスを表彰するもので、日本でのエコプロダクツの普及と開発を目的として設立された協議会が主催しています。受賞企業には地域社会への貢献が求められ、今回の「経済産業大臣賞」は、その中でも最も権威のある賞として位置付けられています。
優れたエコサービスとして認められたこの事業は、川崎市内のコンビナートに10社への蒸気供給を行い、省エネを実現します。具体的には、東京電力川崎火力発電所で発電後に使用された蒸気を再利用して供給しています。これにより、年換算で原油約1.1万キロリットル(家庭約9,500世帯分)の燃料を削減し、さらに約2.5万トン(家庭約4,700世帯分)のCO₂排出量も削減される見込みです。
受賞の背景と事業の内容
受賞の理由は、この蒸気供給事業が新たなアプローチで地域のエネルギー消費を抑制し、持続可能な社会の実現に寄与する点にあります。川崎スチームネットの構成会社は、蒸気供給するための設備の構築と維持管理を行い、各企業が連携して省エネルギーを推進しています。
川崎火力発電所における最新の発電設備(MACC)を使用することで、効率的にエネルギーを取り扱うことができ、特に発電過程で生じる余剰蒸気を利用するという工夫が功を奏しました。この事業は、環境問題への具体的な対策の一環として、より広く全国へと波及することが期待されています。
事業の具体的な効果
具体的な数値として示されるのは、年間30万トンの蒸気供給に対するエネルギー効率の良さです。その規模は一般家庭のエネルギー消費に換算すると、非常に大きな成果であることが数字からもわかります。これにより、地域社会全体が持続可能な発展に向かう一助となるでしょう。
地球温暖化対策への取り組み
両社はこの事業を通じて、これからも地域の低炭素化を進め、環境への影響を最小限に抑える取り組みを続けていく意向です。今後は、さらに進化した技術や方法を取り入れて、地球温暖化対策を強化することが求められます。
また、受賞式は2022年12月9日から11日までの間に開催される「エコプロダクツ2010」として知られる環境展示会で行われ、東京電力もこの事業の成果を紹介する展示を予定しています。
これらの取り組みは、地域に密着したエコ活動として他の地域への展開も目指し、持続可能な開発目標の実現に向けて貢献するものと期待されます。
会社情報
- 会社名
-
東京電力株式会社
- 住所
- 東京都千代田区内幸町1丁目1番3号
- 電話番号
-
03-6373-1111