2024年下半期、生活必需品の購入動向
株式会社マクロミルが発表した最新の調査結果によると、2024年下半期における食品と日用品のカテゴリ別市場において注目すべきトレンドが明らかとなりました。特に、食品部門では伝統的な「米」が圧倒的な成長を遂げ、日用品部門ではSNSで注目を集めた「ダヴ クリーミースクラブ」が牽引役となっています。
食品部門のトレンド
2024年下半期の食品部門では、米が前年比42.3%増という驚異的な成長を記録しました。米以外にも、パックご飯の「米飯加工品」が同31.0%増、切り餅の「包装餅」も23.8%増と、いずれもコメ関連商品が上位にランクインしています。この背景には、いわゆる「令和の米騒動」と呼ばれる米不足の影響があり、消費者の関心が高まったことが挙げられます。このような背景から、米の平均購入単価も前年比35.6%の高騰を見せ、購入者数も米が9.2%、米飯加工品が20.6%と大幅に増加しました。
また、顧客のニーズは代替品にも及び、畜産珍味や液体だしなど、他の食品カテゴリーでも十分な需要が見られています。これらのデータは、消費者の購買行動が変化していることを示しており、昔ながらの食材に対する再評価が進んでいる可能性があります。
日用品部門の状況
日用品部門に目を向けると、ボディケア化粧品が前年比79.8%の増加で部門の第1位となり、その中でも特にダヴのクリーミースクラブが話題となりました。SNSにおいて多くのインフルエンサーによる影響で、購入意欲が高まったことが購買データにも反映されています。この商品は以前から注目されていましたが、特に暑い季節の影響を受けて、保湿や角質ケアの需要が異常な高まりを見せています。
さらに、その他男性化粧品も急成長し、特に洗顔シートが牽引役として活躍しています。男性40代から60代の層からの支持も強く、非常に高い前年比増を記録しました。気温の上昇が、この市場拡大の一因となっていると考えられます。
備蓄食品・防災グッズに注目
また、南海トラフに関連する臨時情報の発表を受け、人々の備蓄意識が高まり、備蓄食品や防災グッズの需要も急増しています。カセットコンロやガス部品の購入が前年比で大きく増えたことが報告されています。特に水や米飯加工品の購入金額が、情報発表後に急上昇したことがデータからもうかがえます。これは、消費者が万が一の災害に備えようとする姿勢が強まったことを示しています。
総括
このように、2024年下半期は食と暮らしの中で非常に興味深い変化が見られます。特に米などの伝統食品の需要の高まりと、SNSを通じた新たな商品への興味が消費者行動に強く影響を与えています。今後も市場動向を注視し、新たなトレンドに対応する必要があります。すでに多くの消費者が新しい生活様式を選択し始めていることを考慮すると、これらの動向はさらに重要な意味を持つことでしょう。