ドローンフロンティアの進化
近年、ビルやマンションの外壁点検において、ドローンを利用した赤外線点検が注目を集めています。その先駆けとなっているのが、株式会社ドローン・フロンティアです。彼らは赤外線データ解析会社とのグループ化およびロープ点検会社との業務提携を発表し、今後のサービス向上に向けた取り組みをしています。これにより、ドローンを搭載した赤外線カメラによる点検がさらに効率化され、全国の建設・不動産業界においてスタンダードな方法へと進化することを目指しています。
赤外線外壁点検の仕組み
赤外線点検は、主にビルや住宅、公共施設などに使用される非破壊的な検査方法の一つです。この方法は、正常な部分と異常な部分の間に生じる温度差を利用します。外壁に「浮き」が発生すると、その中の空気が太陽光で加熱され、赤外線カメラで撮影すると、正常な外壁とは異なる高温分布になります。逆に、漏水や浸水が発生している箇所は低い温度分布を示します。
このように、赤外線技術は建設業界でも重要視されており、特に「建築基準法12条」に基づく定期報告制度の見直しにより、各自治体からの認識も高まっています。最近のドローン技術の進化によって、高層ビルの点検でも赤外線カメラを搭載したドローンが利用できるようになりました。
グループ化の意義
ドローンフロンティアは、2018年からエアロエムズとの提携を通じて外壁点検サービスを展開してきましたが、今回のグループ化により、サービスのすべてのプロセスを自社内で処理可能となります。こうした内製化は、業務のスピード向上やコスト削減を目指すものであり、業界のスタンダード確立に向けた一歩となります。
特にドローンを用いた赤外線外壁点検は、その安全性と信頼性から今後も需要が高まると期待されています。ドローンフロンティアは、ゼネコンや設計会社、不動産管理会社と連携し、積極的にこの技術を広めていく考えです。
業務提携での新たな取り組み
さらに、ドローンフロンティアは4Uという企業と業務提携を結ぶことで、都心部における点検の課題を解決しました。従来はドローンや赤外線カメラが使用できない環境での全面点検が難しいビルも多くありましたが、今後はロープアクセス工法による技術が生かされ、これによりほぼ全ての物件での「無足場での全面点検」が実現します。
ロープアクセスを駆使する4Uの技術は、国土交通省からも認められた安全性を持っています。新たな方法により、これまで以上に多様な点検が可能に。安心・安全な点検を提供することで、業界全体の信頼を高めていくことでしょう。
今後の展望
ビルやマンションにおける点検方式は、IT化の進展とともに進化していくと予想されます。ドローンフロンティアは今後もドローンと赤外線カメラを活用した点検業務の進化に注力し、販路の拡大を図る考えです。特に赤外線建物診断技能の専門スタッフを増やし、解析業務の質を高めるための投資を進めています。
また、国内各地に支店を設けたり、フランチャイズ展開を視野に入れることで、同業務のスタンダード化を目指しています。ドローンフロンティアの今後の進化に期待が寄せられています。
会社概要
- - 商号:株式会社ドローン・フロンティア
- - 代表取締役社長:府川 雅彦
- - 設立年月日:2017年3月13日
- - 所在地:東京都足立区千住旭町38-1東京電機大学千住アネックス4F
- - 事業内容:各種ドローンソリューションサービス、ドローンスクール運営、企業・行政向けドローン運用サポート
- - URL:ドローン・フロンティア
- - 商号:エアロエムズ株式会社
- - 代表取締役社長:宮下 直也
- - 設立年月日:2017年5月24日
- - 所在地:神奈川県藤沢市打戻2447-1
- - 事業内容:赤外線データ解析、各種ドローンサービス
- - URL:エアロエムズ
- - 商号:株式会社4U
- - 代表取締役社長:上田 雅人
- - 設立年月日:2016年7月11日
- - 所在地:東京都清瀬市旭が丘3-343-46
- - 事業内容:ロープアクセス全般、特殊高所作業、構造物メンテナンス等
- - URL:4U
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