近年、超高齢化社会の到来が急速に進行している日本において、企業は高齢者へのサービス提供を強化することが求められています。そんな中、オリックス銀行がセコムグループの株式会社TMJ(以下、TMJ)が提供する高齢者応対トレーニングツール「ジェロトーク」を導入した事例が注目を集めています。本記事では、この導入事例を通じて、高齢者応対の向上に向けた取り組みと、その実際の効果について紹介します。
導入の背景と取り組み
オリックス銀行は、2021年から「サステナビリティを基軸とする経営」を掲げ、市場の変化に柔軟に応じる姿勢を強調しています。その一環として、同社のカスタマー・サービス部は高齢者応対の高度化に取り組み始めました。特に加齢による特性には注意を払い、日本金融ジェロントロジー協会(JFGI)に加盟し、研修を行っています。
しかし、従来の座学中心のアプローチでは、実践的な対応力を育むことが難しいという課題もありました。そのため、TMJが開発した「ジェロトーク」を導入することに決定します。特に「聞こえ方の違い」をリアルに体感しながら応対技術を学ぶことができるため、参加者にとって非常に効果的な研修ツールとなりました。
ジェロトークの特長と導入の決定要素
「ジェロトーク」は、単なる座学に終わらず、体験を重視したトレーニングツールです。このツールは株式会社オトデザイナーズと共同開発されており、受講者は自分の声を録音し、その響きや伝わり方を確認することができます。また、模擬難聴体験を通じて、加齢に伴う聴覚の変化を肌で感じることができるため、受講者の学びがより実践に近いものになります。
特に、短期間で導入が可能である点、そして実際の声を使った体験によって、受講者が本当に理解する助けになる点が評価されています。研修によって話速や語句の区切り、言い換えの必要性を明確に理解でき、実践的なスキルへと繋がることが期待されています。
現場での変化と効果
研修後には受講者から「聞こえにくさを初めて実感できた」「相手の反応を確認しながら話す意識が自然と生まれた」といったポジティブなフィードバックが寄せられています。特に、普段使用する「パスワード」や「パスコード」などの用語が高齢者にとってどれほど理解しにくいかを体感し、いかに言い換えが重要であるかを実感しました。この実体験が、現場での改善につながっているのです。
ご担当者の思い
オリックス銀行のカスタマー・サービス部主任である両角遼様は、「高齢者応対を特別な対応ではなく、当たり前の品質として根づかせます」と語ります。また、「TMJには、私たちのパートナーとして引き続きサポートをお願いしたいと考えています」と述べ、今後とも密な協力を希望されています。こうした研修を重ねることによって、企業全体において応対の質を高め、サステナビリティの目標に貢献していく意向を見せています。
TMJの高齢者応対支援
TMJは2011年より高齢者応対の研究を開始し、今までに多くのノウハウを積み重ねてきました。“誰ひとり取り残されないデジタル共生社会”の実現に向けて、年齢や特性に配慮しつつ、より良いサービス提供を可能にするための取り組みを続けていく意義は大きいと言えるでしょう。今後もこれまでの知見をもとに、企業のニーズに寄り添った研修を展開していくことが期待されます。
詳細や導入事例に関する情報は、TMJの公式サイト
こちらをご覧ください。