廃墟から未来を描く、みなかみの水上温泉街再生プロジェクト
群馬県みなかみ町の水上温泉街で、近年注目を集めている「みなかみみらいマルシェ」が2026年9月19日と20日の2日間にわたり開催されました。このイベントは、株式会社オープンハウスグループや群馬銀行、東京大学と連携し、温泉街の再生を目的とした一環として実施されました。昨年のイベントから飛躍的に進化し、今年は来場者数が3,300人に達し、そのうち約2,200人が町外からの訪問者であったことが、地域への新たな流れを表しています。
マルシェの新しいスタイル
「みなかみみらいマルシェ」は、水上駅から道の駅水紀行館までを結ぶ約1.5キロメートルのルートにおいて、11の会場を設置し、70の店舗やクリエイターがそれぞれの企画を展開する回遊型マルシェです。ただの露店商が出店するのではなく、まち全体を会場にするという新しい試みがなされているのが特徴です。訪問者は一つの場所で目的を終えるのではなく、さらに先へと足を運びたくなる仕掛けが随所に施されています。
余白が生む魅力
今年のマルシェのテーマは「余白」です。普段使われない空き地や軒下、建物同士の路地など、温泉街には使い道の決まっていない場所が多く点在しています。それを「何も決まっていない場所」として再評価し、新たな活用方法を見出すことで、まちづくりの未来のヒントとなることを目指しています。
会場の設計も「余白」を意識したもので、かつての書店を再生したブックカフェ「Walk On Water」や、減築工事が進む旧「一葉亭」の正面玄関、文化的な活動拠点に生まれ変わる旧「ひがき寮」など、多様な再生物件がマルシェに彩りを加えています。こうした余白を残しつつ、訪問者が立ち寄りたくなる場所へと変貌を遂げることを目指しています。
廃墟から見える未来
マルシェの目玉となる「旧一葉亭」の廃墟ツアーも人気を博しました。これまでの再生プロセスを見ながら、コンクリートの荒々しい質感と自然の美しさが共存する空間を体感することができました。来場者は、旧旅館のタイルや壁材など、建物の断片を集めながら次世代に受け継いでいく素材としての意味を再考しました。
地域全体でつくるマルシェ
「みなかみみらいマルシェ」は、2022年からスタートした「廃墟再生マルシェ」から進化し、見捨てられた建物の魅力を再発見するイベントへと成長しました。これまでの4回の実施を通じて、地域の人々との連携を強化しながら、建物の魅力を掘り起こす場を提供しています。
マルシェの成功は単発イベントに終わらず、今後の水上温泉街の持続的な発展へと繋がる重要な一歩となるでしょう。来場者には新たな出会いや発見があり、まちの可能性をより広げる役割を果たしました。
開催概要
「みなかみみらいマルシェ2026」は、群馬県みなかみ町の湯原地区周辺で行われ、11の会場が設けられました。これにより、地域の未来を創造するプロジェクトがより具体的な形を取り始めています。公式ウェブサイトも用意されており、地域の活動や次回の情報などを随時発信しています。
今後も水上温泉の未来を確信し、地域の可能性を引き出す取り組みが続いていくことが期待されます。これからも注目が集まる温泉街の再生プロジェクト、ぜひ触れてみてはいかがでしょうか。