福岡の宇宙開発が新たなステージへ
株式会社QPS研究所が、最新の小型SAR衛星「QPS-SAR11号機」、通称「ヤマツミ-Ⅰ」の打上げを発表しました。この衛星は、米国のRocket Lab社が開発したElectronロケットによって、2025年6月11日午前0時45分(日本時間)以降に打ち上げられる予定です。
打上げの詳細
打上げはニュージーランドのマヒア半島に位置するRocket Lab Launch Complex 1から行われ、今回のミッションはQPS研究所とRocket Lab社との間で結ばれた衛星8機分の打上げ契約の第3回目にあたります。このミッションでは、衛星の愛称「ヤマツミ」にちなんで「The Mountain God Guards」という名前が付けられています。ミッションに関する詳細な情報は、Rocket Lab社の公式サイトで確認できます。
QPS研究所の取り組み
QPS研究所は、2005年に福岡で設立され、「Q-shu Pioneers of Space」として宇宙産業の発展に尽力しています。同社は、小型SAR衛星「QPS-SAR」シリーズを開発しており、現在、46cmの高精細画像を取得可能な技術を具備しています。これにより、従来のSAR衛星と比べて遥かに軽量で、低コストでの運用が可能となっています。
今後、QPS研究所は2028年までに24機、最終的には36機の衛星コンステレーションを構築し、10分おきに地球の観測データを提供することを目指しています。
衛星の特長と意義
「ヤマツミ-Ⅰ」は日本神話に由来し、日本の山地を守る神様にちなんで名付けられました。ミッションマークには富士山がデザインされ、日本の自然と人々の営みを見守る意義が込められています。これは、都市圏の経済活動を観測するための重要な役割を果たすと期待されており、技術の進展を象徴しています。
代表取締役社長のメッセージ
QPS研究所の代表、大西俊輔氏は「先月のQPS-SAR10号機打上げから半月で、次の11号機についてお知らせできることを嬉しく思います。このプロジェクトは多くの方々の支えによるものであり、皆さまの後押しを糧にしてより高い目標へ向かって進んでいきます」と述べています。
Rocket Lab社について
Rocket Lab社はアメリカのロングビーチに本社を持ち、2006年に設立されました。彼らのElectronロケットは、2018年からの打上げ以降、年間で米国で2番目に多く打ち上げられる人気のあるロケットとなっています。これまでに200機以上の衛星を軌道へと送り出しており、今回の「The Mountain God Guards」ミッションは、同社にとって66回目の打上げとなります。
まとめ
QPS研究所の「ヤマツミ-Ⅰ」とその関連プロジェクトは、日本の宇宙技術が世界的に進展する一端を担っていると言えるでしょう。この令和の時代における宇宙開発は、今後ますます重要なテーマとなることが予想されます。QPS研究所が手掛ける最先端の技術と努力は、日本の未来に大きな影響を与えることになるでしょう。
これからもQPS研究所の動向に注目していきたいです。