日本のブランド価値が108兆円に達し成長を続ける中、トヨタが先導

日本のブランド価値が108兆円に達する

2025年の日本のトップ300ブランドに関する最新の調査結果が発表されました。Brand Financeによると、これらのブランドの総価値は108兆円に達し、前年比で6%の成長を記録しています。この成長の中心には、トヨタがいます。

トヨタの圧倒的なブランド価値

トヨタは、10年連続で日本で最も価値あるブランドとしてその地位を堅持しています。2025年には、ブランド価値が20%増の9.3兆円に達する見込みです。この成長は、売上や利益が予想以上に好調であることが一因とされています。

特にトヨタの強みは、インドやマレーシア、中国、ベトナムなどのアジア市場での「品質」「革新性」「信頼性」にあります。これにより、高いブランド・エクイティ（ブランドの持つ認知度や信頼度）を保っています。

その他の注目ブランド

ブランド評価の上位には、自動車、通信、保険の各分野が名を連ねています。特に三菱グループは、ブランド価値が10%増の5.8兆円と評価され、回復を見せています。また、NTTグループは16%の成長を遂げており、ブランド価値は5.3兆円に達し、ホンダを抜いて3位に浮上しました。

警備サービスのセコムは、ブランド強度指数(BSI)が95.6/100と高評価を受け、2025年の日本最強ブランドにも選ばれました。セコムのブランド価値は13%増の4,148億円に達しました。

野村総合研究所（NRI）の成長

さらに注目すべきは、野村総合研究所（NRI）です。同社はブランド価値が2倍に成長し、3,070億円に達しました。AIやデジタルトランスフォーメーション、サステナビリティの分野での先駆的な取り組みが評価されています。

ブランド強度のメッセージ

Brand Financeのアジア太平洋マネージングディレクターであるアレックス・ヘイグ氏は、日本の主要ブランドが自動車、通信、警備といった従来の業界でも革新を通じて成長できることを示したとコメントしています。特にトヨタと三菱グループにおける成長は、規模と俊敏性を両立させていることが大きな要因とされています。

また、NTTやNRIのデジタル変革も、日本のテクノロジーやコンサルティング業界を新たな地平へと導いています。これに加えて、セコムやALSOKのような企業は、長年にわたって築いた信頼と最新技術が両立することを証明しています。

サステナビリティの重要性

トヨタは、自動車ブランドの価値だけでなく、サステナビリティ評価価値(SPV)においても首位を獲得しました。Sustainability Perceptions Indexによると、同社のSPVは120億円におよぶとされています。ブランドプロセスにおいて、企業の倫理的なリーダーシップやサステナビリティとの調和も求められていることが見て取れます。