社会教育士が登場
2021-03-09 10:00:06
新設された社会教育士が地域課題解決の重要な役割を担う時代へ
今年度から新たに始まる「社会教育士」制度
近年、私たちの地域にはさまざまな課題が存在しています。子育てや介護の影響による孤立感や、新たな人との出会いの機会の不足、そして地域のつながりの希薄化が大きな問題として挙げられます。これらの課題を解決するためには、地域で活動する人々一人ひとりが当事者意識を持ち、積極的に地域活動や市民活動に参画することが求められます。しかし、地域活動は多くの人にとって身近なものとは言えず、参加するハードルが高いのが実情です。
このような中で、新たに「社会教育士」という専門職が登場します。「社会教育士」は、地域をもっと面白くしたい、新たな出会いを楽しみたい、多様性を学びながらつながりを広げたいという意欲を持つ人々に対して、活動のきっかけとなる「学び」の機会を提供します。彼らは地域の豊かさを引き出すための重要な役割を果たし、積極的な地域づくりをサポートします。
社会教育士とは
「社会教育士」という名称は、文部科学大臣からの委嘱を受けた大学や教育機関での講習を経て、養成課程を修了した人々に与えられる称号です。この講習では、社会教育に関連する制度や基礎知識に加え、専門性の習得が目指されています。具体的には、コーディネート能力やファシリテーション能力、プレゼンテーション能力などを身につけ、様々な社会活動の支援を通じて人づくりや地域づくりに貢献することが期待されています。
今年度の講習状況
今年度の講習は全国で6機関が実施しており、受講定員は392名に設定されています。受講料は無料で、旧制度下の卒業者向けの新たな科目も開設されており、加えて全国の108大学でも養成課程が提供されています。これにより、社会教育士の育成が進むことが見込まれています。
背景と社会教育士制度の重要性
「社会教育士」は2019年度から始まった制度で、もともと存在していた「社会教育主事」という職労制度の一部改正によって設置されました。この社会教育主事制度は、地域教育における専門的な指導を行う職員としての役割を担っていましたが、今では社会教育士がより広範な場面で活躍できるようになりました。
特設サイトの開設
文部科学省は、「社会教育士」の重要性を多くの人に知ってもらうために特設サイトを開設しました。このサイトでは、社会教育士が活躍する多様な分野の事例紹介や、専門性の詳細を説明した漫画、イラストを公開しています。こうした情報を通じて、地域の課題解決に向けた活動が広がることを期待しています。
まとめ
「社会教育士」は、地域社会の活力を生かし、新たな出会いや学びを通じて地域課題の解決に向けて貢献する役割を果たします。地域活性化に対する関心が高まる今、この機会を活かして地域での活動に参加することが大切です。これからの地域づくりの未来を共に考えるために、多くの人が「社会教育士」としての活動に興味を持ってほしいと思います。
会社情報
- 会社名
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文部科学省 総合教育政策局
- 住所
- 東京都千代田区霞が関3-2-2
- 電話番号
-
03-5253-4111