建設現場のデジタル化を加速する新機能の導入
建設業界のデジタル変革が加速する中、株式会社弘電社と株式会社L is Bは、現場向けかんたん整理カメラ「タグショット」とクラウド共有サービス「タグアルバム」とのシステムを連携させる新機能を共同開発しました。この革新的な機能により、現場で普段撮影されている写真やデータを、米国Autodesk社の「Autodesk Construction Cloud」に安全に転送・保存できるようになります。
国土交通省によるBIM (Building Information Modeling) およびCIM (Construction Information Modeling) の導入が推進されている中、建設業界のデジタル化は急務とされています。弘電社は、2024年から「Autodesk Construction Cloud」を本格的に導入し、設計データや施工計画を一元管理する取り組みを進めています。しかし、これに伴い、現場で撮影された写真や帳票データの整理と情報共有の効率化が求められていました。
そこで、弘電社は「タグショット」と「タグアルバム」によるデータ連携機能の開発に着手。このシームレスな連携により、現場で撮影した画像のバックアップ転送や帳票データを簡単にクラウドへ保存できるようになります。これにより、社外メンバーも含めた円滑な情報共有が実現され、作業の効率化が期待されています。
弘電社の担当者は、「タグショット」に搭載された改ざん検知機能により、現場のデジタル工事写真の信頼性が向上することに言及し、このシステムの導入が業務全体の生産性に与える影響についても触れています。現場作業の透明性を高めることで、施工の安全性や精度向上に寄与することが狙いです。
「タグショット/タグアルバム」は、スマートフォン(iOS/Android)から手軽に利用でき、撮影した写真や動画が自動で整理・保存されるため、点検作業や品質管理、進捗報告などにおいて大変便利なツールです。現場の情報を効率よく管理することで、従来の手間を省き、より効率的な作業環境の構築が可能になります。
弘電社は、1917年に創立された総合電気設備工事会社で、長年の経験を持ちながら、最近ではICTやデジタル技術の導入による施工の効率化と品質向上に邁進しています。一方、L is Bは2010年に設立され、現場業務のデジタル化を支援する革新的な企業として成長を続けています。
新たなデータ連携機能の導入は、社内外のデータ管理と情報共有の効率を飛躍的に高め、施工現場における多様なデータを柔軟に扱える基盤を築くものです。これは、今後の建設業界が直面する数々の課題を解決する上で重要なステップとなるでしょう。デジタル化の流れに乗り遅れず、技術を駆使した新しい業務の形を構築していくために、この新機能は欠かせない存在になることが期待されています。