ICTを駆使した生コンクリート品質管理装置の進化
GNN Machinery Japan株式会社は、最新のICT技術を活用して生コンクリートの品質管理を革新する新たなデバイス「スマートアジテーター(R)」を発表しました。このデバイスは、運搬中のコンクリートの空気量をリアルタイムで計測し、そのデータを記録・管理することができるという革新的な特徴を持っています。現場での作業が進む中、品質を一貫して保つために、こうした技術の導入が急務となっています。
この度、同社は日本国内で初となる本装置の実証実験の成果を発表し、建設業界や生コン製造事業者に強い関心を集めています。具体的には、2025年度日本建築学会大会(九州)および土木学会全国大会第80回年次学術講演会(熊本)にて、運搬中のコンクリートの空気量測定デバイスの実績を報告することが決まっています。
スマートアジテーター(R)の機能と導入背景
「スマートアジテーター(R)」は、アメリカのCommand Alkon社が開発した新型センサーを搭載しており、アジテーター車に積載された生コンクリートの空気量を自動的に測定・記録するシステムです。この新機能は、これまでは困難であったコンクリートの状態の見える化を実現し、運搬中の品質管理に革命をもたらすものと考えられています。
実証実験は全国規模で実施され、国内の11社のゼネコンと5社の生コン事業者の協力を得て進められました。この取り組みにより、実際の運搬時における空気量の変化やその影響を詳細に分析し、装置の精度や有用性を検証しています。
建設業界への影響
ICTを活用したこの技術は、建設業における高度な品質管理を実現するものであり、特に人口減少による労働力不足に悩む業界にとっては大きな助けとなると見込まれています。施工者や管理者などのエンドユーザーにとって、コンクリートのスランプや空気量、温度をリアルタイムで把握できることは、制作物の品質を確保するために不可欠な要素です。
発表会の詳細
この新しい技術についての詳細は、以下の会議で発表される予定です。
- 開催日: 2025年9月9日~12日
- 場所: 九州大学伊都キャンパス
- 発表日時: 2025年9月10日(水)14:29~15:09
- - 土木学会全国大会第80回年次学術講演会(熊本)
- 開催日: 2025年9月8日~12日
- 場所: 熊本大学黒髪キャンパス
- 発表日時: 2025年9月12日(金)14:00~14:10
まとめ
今後、スマートアジテーター(R)が提供するデータを活用することで、コンクリート業界のさらなる品質向上が期待されます。GNN Machinery Japanは、この取り組みを通じて、建設業界全体の生産性と品質管理を飛躍的に向上させることを目指しています。これからの進展に、業界関係者からの注目が集まっています。