近代建築の物語
2025-02-15 11:16:20

明治から昭和までの近代建築を再発見する新書が登場

近代建築の魅力を再発見する一冊



2025年2月15日、新潮新書から発売された『至高の近代建築―明治・大正・昭和 人と建物の物語―』は、日本の近代建築の歴史を深く掘り下げる貴重な書です。この本では、明治維新から昭和戦前までの約80年間にわたり、日本の近代建築がどのような目指し方をし、どのように構築されてきたのかを探っていきます。

日本近代建築の始まり



日本の近代建築の幕開けは、明治維新のころにさかのぼります。ジョサイア・コンドルなどの「お雇い外国人」の指導のもと、当初は西洋建築の模倣からスタートしましたが、時が経つにつれて、日本独自のスタイルや工夫が見られるようになりました。このような変遷の中、建築はただの物の形ではなく、関わった人々のドラマが詰まった作品でもあることを著者は強調しています。

大正モダンと独自の表現



大正時代は表現や思想の自由が広がったことにより、建築もまた豊かな創意工夫が見られる時代となりました。この時期には、場所に根ざしつつも独自性を強調した多くの名建築が生まれました。著者はこの時代の建築に特に注目し、各建物がどのように時代精神を反映しているかを詳細に描写しています。

関東大震災以降の変化



関東大震災を経た昭和の時代には、再建が進む中でさらに新しいスタイルが取り入れられていきました。著者は、この時代における建築の意義や役割についても深く掘り下げ、何が人々を建築に向かわせたのか、どのような思いが込められているのかを語っています。

見る者と使う者に愛される建築



本書では、著者が厳選した32の名建築を取り上げ、それぞれに秘められた物語を写真とともに紹介しています。明治から昭和にかけての現存する建築物の中から選ばれたこれらの建築は、今なお多くの人に愛され、訪れる人々に感銘を与え続けています。特に注目される建物には、名古屋市市政資料館やSEIKO HOUSE GINZAなどがあり、それぞれの歴史や背景について詳しく解説されています。

著者、小川格の思い



著者である小川格氏は、建築編集者として長年の経験を持ち、この分野での専門性を活かして本書を執筆しました。彼は、「前期の近代建築の生まれたきっかけにはドラマがある。建築を作ろうとした人や設計した人の強い思いが、各建物には込められている」と語ります。著者が建築に対する情熱を持って文章を紡いでいることが、この本の大きな魅力の一つです。

まとめ



『至高の近代建築―明治・大正・昭和 人と建物の物語―』は、近代日本の歴史を建築の視点から捉えた作品であり、建築に興味がある方のみならず、歴史や文化に興味を持つ多くの人にとっても楽しめる内容となっています。新しい視点から日本の近代建築を再発見し、それにまつわる人々の物語を読み解いてみてはいかがでしょうか?


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会社情報

会社名
株式会社新潮社
住所
東京都新宿区矢来町71
電話番号
03-3266-5220

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