人的資本経営を推進するセミナーの詳細
概要
2023年1月30日、株式会社CAQNAL(カクナル)の代表取締役である中島篤氏が、「HiPro Biz」主催のオンラインセミナーに登壇しました。このイベントでは、人的資本経営の重要性と、その実現に向けた人事戦略が深く掘り下げられました。特に、外部人材の効果的活用事例が豊富に紹介され、参加者たちは新たな気づきを得る機会となりました。
人的資本経営の重要性
近年、企業は人的資本をそのままの姿で評価するのではなく、価値を最大化することが求められています。これは、非財務情報の重要性の高まりや少子高齢化、ESG投資の拡大が背景にあります。具体的には、2023年3月期以降の有価証券報告書には、約4,000社が人的資本に関する情報を開示することが求められています。この要件は企業にとって「守りの報告」に過ぎなくなりがちですが、実際には「攻めの人的資本経営」が必要です。
セミナーの内容
セミナーでは、人的資本の8つの領域を強化するための取り組み事例とそれに伴う想定効果が紹介されました。では、具体的にどのような取り組みが行われているのでしょうか?
1. 採用
- - 主な取り組み事例: 事業戦略に即した採用ターゲットの明確化やデジタルを活用した多角的な採用方法。
- - 想定効果: 採用の成功率向上、早期離職率の低下、コスト削減。
2. 教育・育成
- - 主な取り組み事例: 階層別研修の実施やOJTとオンライン学習の融合。
- - 想定効果: 優秀な人材の育成、エンゲージメント向上。
3. 異動・配置
- - 主な取り組み事例: スキルデータベースの構築や柔軟なジョブローテーション。
- - 想定効果: 配置満足度の向上、離職率低下。
4. 評価
- - 主な取り組み事例: 成果とプロセスを評価する制度やリアルタイムフィードバックの推進。
- - 想定効果: 評価に対する不満の減少、エンゲージメントの向上。
5. 労務管理
- - 主な取り組み事例: デジタル化による勤怠管理や健康経営の推進。
- - 想定効果: 労務トラブルの減少、社員の健康意識向上。
6. エンゲージメント
- - 主な取り組み事例: 定期的なエンゲージメント調査の実施。
- - 想定効果: 離職率の低下、モチベーションの向上。
7. 報酬・福利厚生
- - 主な取り組み事例: 報酬の透明性向上や福利厚生オプションの柔軟化。
- - 想定効果: 業務効率化、社員パフォーマンスの向上。
8. HRテクノロジー
- - 主な取り組み事例: 人事データの一元管理やAIの活用。
- - 想定効果: 人材の定着率向上、企業ブランドの向上。
外部人材活用の意義
セミナーの終盤では、外部人材の活用がいかに企業の透明性と成長に貢献するかについても触れられました。企業は外部人材の活用により、経営の効率化だけでなく、多様な視点を取り入れることが可能になり、革新的なアイデアが生まれることが期待されます。
まとめ
このセミナーは、人的資本経営とその戦略の具体的な実践例を学ぶ絶好の機会となりました。カクナルは、今後も多様な企業や地方自治体の組織運営を支援し、人的資本を最大限に活用する道筋を提供していくことでしょう。また、三つの背景を踏まえた上で、開示の重要性を認識し、全ての組織が新たな経営スタイルを確立することが求められています。