不妊治療と仕事の両立を支える新たな国際共同調査開始
特定非営利活動法人FineとFORECIAは、新たに国際共同アンケート調査「仕事と不妊症・不育症治療の両立」に乗り出しました。これは、イギリスにある不妊治療患者団体Fertility Matters@Workとも協力して行われ、2025年7月1日から始まります。
背景
不妊症や不育症については、日本の多くの働き手が直面する深刻な課題ですにもかかわらず、治療と仕事を両立させるための支援制度や職場の文化が十分に整備されていない企業が多く見受けられます。これは、当事者にとってキャリアと生活を両立する際の大きな障害となっており、結果的に職場における孤立感を深めています。こうして、多くの企業では従業員に対する理解が不足し、そのための対応が後手にまわっているという現実があります。
調査の目的
この調査では、日本だけでなく国外の当事者支援団体との連携を通じて、多様な視点からのデータを収集し、日本企業が直面する課題を解決するための具体的な手段を提示することを目的としています。海外の先進事例と日本の状況を比較することで、改善策を考えるためのより具体的なベースが整えられます。
調査概要
この調査は日本国内の企業に対して実施されます。対象となるのは人事・労務・ダイバーシティ推進担当者などで、調査は以下の内容を盛り込む予定です。
- - 不妊治療と仕事の両立支援制度の有無とその運用状況
- - 当事者が直面する課題
- - 企業としての支援意識や取り組みの意向
調査は2025年7月1日から8月15日まで行われ、Webを通じたオンラインアンケート形式となります。具体的なアンケートは以下のリンクからアクセスできます。
調査結果の活用法
収集したデータは、企業、自治体、関係省庁に提供され、報告書としてまとめられます。また、調査結果をもとに「両立支援ガイドライン」を作成し、日本企業にその普及を図る計画です。さらに、企業文化を変革するためのセミナーや研修プログラムも展開する予定です。
この調査を通じて得られるデータや知見を持ち寄り、厚生労働省や地方自治体に対しても政策提言を行い、制度の改善に繋げていくことを目指します。
共同実施団体のご紹介
- - 特定非営利活動法人Fine:不妊体験者の支援を行い、不妊に対する社会の理解を広めることを目指す団体です。公式サイトはこちら。
- - 特定非営利活動法人FORECIA:不妊治療と仕事の両立を支援する団体で、企業の職場環境改善に取り組んでいます。公式サイトはこちら。
- - Fertility Matters@Work:イギリスの不妊治療支援団体で、企業が従業員をより良くサポートするための取り組みを行っています。詳細はこちら。
お問い合わせ
本件についての詳細は以下の窓口までご連絡ください。
この調査が、日本各地での不妊症や不育症と仕事との両立に向けた支援体制の強化に寄与することが期待されます。