岡山大学でグンゼ廣地顧問の特別講演開催と多様な交流の重要性

2025年11月1日、国立大学法人岡山大学にて、グンゼ株式会社の廣地厚顧問が特別講演を行いました。このイベントは、岡山大学のホームカミングデイ2025の特別企画として、岡山大学津島キャンパスにある共創イノベーションラボ「KIBINOVE（きびのべ）」で開催され、卒業生、学生、教職員の約30人が参加しました。

講演は、産学官連携本部の今井明本部長の進行によって、トークショー形式で行われました。廣地顧問は昭和58年度に岡山大学法文学部を卒業し、在学中はラグビー部に所属していたことを受け、学生生活やアルバイト、ラグビー部での活動、友人との思い出を振り返りました。その懐かしいエピソードに、参加者からは和やかな笑いが起こり、会場の雰囲気が一層和らぎました。

続いて、廣地顧問はグンゼの創業の精神や歴史について説明しました。彼は、明治時代に設立されたグンゼが、肌着製造からスタートし、その後メディカル分野や高機能素材といった多岐にわたる事業展開を遂げてきたことを強調しました。また、企業の成長には常に挑戦し続ける姿勢が不可欠であることを語り、時代に応じた変革の重要性を訴えました。

経営者としての視点からは、「経営において最も大切なのは、人と人の信頼と対話である」と述べ、AI技術の急速な発展が進む現代においては、フェイストゥフェイスでのコミュニケーションがますます重視されるべきだとの考えを明かしました。さらに、参加した学生に向けて、「多様な経験を重ね、人々との交流を通じてコミュニケーション力を磨いて欲しい」と力強いメッセージを送りました。

講演終了後には質疑応答の時間が設けられ、会場から寄せられた多くの質問に対して、廣地顧問は一つずつ丁寧に応じました。岡山大学の那須保友学長もこの講演に出席し、本学の理念とグンゼの創業精神が共通する点を述べ、今後の連携へ期待を寄せました。

さらに、講演前後にはKIBINOVEの見学ツアーも行われ、学生プロジェクトや産学官連携の取り組みが紹介されました。岡山大学は今後も卒業生とのつながりを生かしながら、学生が成長できる環境の整備を進め、地域社会と共に未来を切り拓く努力を続けていく方針です。岡山大学が地域中核となり、特色ある研究大学としての取り組みに期待が高まります。