ヘリカルフュージョン、個人投資家ファンド提携を発表
近年、持続可能なエネルギー源を求める声が高まる中、新たなニュースが飛び込んできました。株式会社Helical Fusionが、イークラウド株式会社との間で個人投資家向けのファンド設立に関する基本合意書を締結したのです。この取り組みは、2025年から募集開始される予定の「イークラウドNEXT」にて、Helical Fusionへの投資を可能にするものです。
Helical Fusionの意義
Helical Fusionは、東京都中央区に本社を置くスタートアップで、世界初のフュージョンエネルギーの実用化を目指しています。フュージョンエネルギーは、クリーンで持続可能なエネルギー供給の実現を可能にし、特に2050年には世界人口が約17億人増加するとの予測がある中で、電力需要の急増に応えるための有力な選択肢となります。
CEOの田口昂哉氏は、個人投資家からの応援を受けた形で進められるこの取り組みに期待を寄せています。フュージョンエネルギーが実現すれば、日本でのエネルギー供給が可能となり、エネルギー価格の安定にも寄与するというビジョンを持っています。
フュージョンエネルギー開発の重要性
フュージョンエネルギーは、太陽のエネルギーを利用する原理に基づくため、無尽蔵ともいえる資源を持つ海水から原料を得ることができます。これにより、地球温暖化の原因であるCO2排出を抑えつつ、効率的な発電が可能となるのです。また、フュージョンパワープラントは2050年までに世界で年間5500億ドルの市場規模に成長するとの予測もあり、この分野でリーダーシップを発揮するチャンスが日本にはあると言えます。
ヘリカル型核融合炉の革新
Helical Fusionが開発するヘリカル型核融合炉は、商用核融合炉として運用するために重要な三つの要件、すなわち「定常運転」「正味発電」「保守性」をすべて満たす技術を有しています。現在、世界中で進行中の核融合プロジェクトはいくつか存在しますが、この三要件を満たすのはヘリカル方式によるもののみです。
Helix Programの展望
この新たなファンドを通じて、Helical Fusionは「Helix Program」を進め、フュージョンエネルギー産業の強化を図ることを目指しています。2030年代には定常・正味発電が可能な「Helix KANATA」の稼働を目指し、まずは実験装置「Helix HARUKA」を開発し、技術の実証を行います。これにより、フュージョンエネルギーの実用化を一層加速させる計画です。
企業の理念
Helical Fusionは、核融合エネルギーの研究成果をもとに、持続可能なエネルギー社会の実現に貢献することを使命として掲げています。私たち一人ひとりの生活に影響を与える技術を進化させ、豊かな未来を創出するために、幅広いパートナーとの連携を強化していく必要があります。今回の提携は、その第一歩として注目されています。
詳しい情報はイークラウドのプレスリリースをご覧ください。
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