ニチレキグループとオー・ジー、インドでの合弁会社設立に合意
化学素材専門商社であるオー・ジー株式会社とニチレキグループ株式会社は、インドにおいて新たな合弁会社を設立するための契約を結びました。この合弁会社は、現地の交通インフラの発展に寄与することを目指しています。
合弁会社設立の背景と目的
インドの経済成長は近年著しく、特に都市部では人口増加に伴う交通渋滞や大気汚染が大きな課題となっています。インド政府はこれらの問題に対処するため、交通インフラの整備を推進しています。その一環として、日印両政府が進める高速鉄道プロジェクトが大きな注目を集めています。このプロジェクトにより、都市間の移動時間が大幅に短縮されるとともに、ビジネスの効率化や地域経済の活性化が期待されているのです。
ニチレキグループとオー・ジーは、このような背景から、交通インフラ整備のニーズに応えるための合弁会社を設立する運びとなりました。1963年からインドで事業を展開しているオー・ジー株式会社は、ニチレキグループが持つ高い技術力を結集し、インド高速鉄道プロジェクトへの参加を通じて、現地の交通インフラの発展にも貢献していく考えです。
合弁会社の概要
新設される合弁会社の名称は「NICHIREKI OG INTERNATIONAL Private Limited」で、出資比率はニチレキグループが70%、オー・ジーが30%となります。出資金は約5,200万円に設定されています。
合弁会社の詳細情報
- - 会社名: NICHIREKI OG INTERNATIONAL Private Limited
- - 出資金: INR 30,000,000(約52百万円)
- - 出資比率: ニチレキグループ株式会社70%、オー・ジー株式会社30%
- - 事業内容: 鉄道や道路に使用される土木資材の製造や販売、コンサルティング業務
- - 所在地: インド・グジャラート州バドダラ
- - 設立日: 2025年3月(予定)
ニチレキグループ株式会社の沿革
ニチレキグループ株式会社は、1949年の設立以来、国内の道路舗装業界のリーダーとして、自社製品の開発と販売を手掛けてきました。その歴史の中で、遮熱性舗装や排水性舗装、橋梁の防水技術など、多くの革新的な技術を生み出してきました。また、安全で快適な道路環境を提供するために、全国に多くの拠点を展開しているのです。
2024年10月からは持株会社体制に移行し、グループ全体の経営戦略を強化する方針を示しています。グループガバナンスの向上を図り、企業価値のさらなる向上を目指しているのです。
インド市場でのさらなる展開
オー・ジー株式会社は、2023年からの長期経営計画「VISION 2033」においてインドを重点市場として位置付け、事業展開を強化していく方針を打ち出しました。特に、現地法人として70年の歴史を持つOG CORPORATION INDIAがその中心となり、現地市場に適した製品やサービスを提供しています。
さらに、関連会社であるARVIND OG NONWOVENSでは、ニードルパンチ不織布の製造ラインを増強し、産業設備の排ガス中のダストを集塵するバグフィルターの需要にも応えています。また、自動車部品や半導体、医薬品など多様な分野でのビジネス展開も進めています。
2024年4月には、新たにデリーに営業拠点を設け、さらなる進化を遂げるインド産業に対応するための体制を強化しているのです。今後もニチレキグループとオー・ジーは、インドにおける事業拡大を目指し、持続可能な社会の実現に向けて取り組んでいきます。