日本とASEANのデジタル連携を強化する大臣会合の成果とは

日本とASEANのデジタル連携を強化する大臣会合の成果



2025年1月17日、タイのバンコクで日ASEANデジタル大臣会合が行われ、デジタル庁の岸大臣政務官が出席しました。この会合は、日本とASEAN諸国のデジタル政策を担当する大臣たちが集まる唯一の閣僚級のイベントであり、今後のデジタル分野における協力関係を築く重要な機会となりました。

会合の概要と背景


日ASEANデジタル大臣会合は、両地域のデジタル社会を形成するための具体的な戦略を協議する場です。今回の会合では、2025 ASEAN-Japan Digital Work Planが採択され、今後1年間のデジタル分野での協力項目が決定されました。この計画は日ASEAN間の連携を深め、デジタル社会のさらなる発展を目指すものです。

会合では、デジタル庁から提案されたデータガバナンスに関するワークパッケージが承認されました。この提案は、両地域でのデータの流通を安全かつ円滑に行うための枠組みを提供し、データを最大限に利活用するための基盤を築くことを目的としています。

デジタル社会の実現に向けて


両国のデジタル社会の推進には、強靭かつ互いに補完し合うデジタルサプライチェーンの構築が不可欠です。デジタル庁は、データガバナンスやDFFT(データの自由な流通)の分野での協力を強化し、デジタル社会の基盤をさらに充実させる計画を立てています。

特に、データガバナンスの強化は、安全なデータ流通を確保しつつ、デジタル社会における活用の幅を広げるための重要なステップです。これにより、両地域の企業や市民の利便性が向上し、経済活動の活性化にも繋がります。

各国大臣との意見交換


この会合では、タイのプラサート副首相、シンガポールのジョセフィーン・テオ情報通信大臣、マレーシアのゴビンド・シン・デオデジタル大臣、インドネシアの厶ティア・ハフィド通信デジタル大臣、ベトナムのグエン・マイン・フン情報通信大臣、フィリピンのアイバン・ジョン・ウイ情報通信技術大臣など、ASEAN諸国の大臣たちとの意見交換も行われました。

彼らは、互いの国々のデジタル戦略や政策を共有し、協力体制を強化するための具体的な施策について話し合いました。これにより、日ASEAN間での知識共有やベストプラクティスの提案が促され、デジタル社会における共栄的な発展を目指す基盤が構築されました。

今後の展望


日ASEANデジタル大臣会合は、単なる議論の場ではなく、両地域が協力し合ってデジタル社会を構築していくための重要なステージとなっています。デジタル庁は、今後も日ASEAN間のデータガバナンスやデジタル領域での協力を推進し、両国の経済的かつ文化的な結びつきを強化していくことを目指しています。

デジタル社会の進展は、国境を越えた相互理解と協力の象徴であり、今後も日本とASEANが共に成長していくための重要なステップとなるでしょう。

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