省エネ設計のサポートを革新する新しいサービス
省エネ基準への対応が求められる時代
2025年4月から、すべての新築建物に対して省エネ基準が適用される義務が課され、2023年にはさらなる基準引き上げが予定されています。これに伴い、建築設計の現場では、高い省エネ性能を維持しながらもデザインやコストを考慮した計画が必要不可欠になっています。しかし、従来の手法では、省エネ性能の評価は設計過程の後半にしか行えず、外部業者を介した結果確認で手間と時間がかかることが一般的でした。これによって、設計の際に必要な調整が遅れることや、納期やコストに影響がでるリスクも伴っていました。
新サービスの誕生
そんな中、株式会社one buildingが提供する『省エネ検討WEBサービス』は、設計の初期段階から省エネ性能を確認できるという革新的な解決策を提示します。このサービスは、YKK APの協力のもと、無料で提供され、特別なソフトウェアは一切必要ありません。誰でも簡単にウェブブラウザ上で入力作業を行うことで、建物の外皮性能(BPIm)を素早くシミュレーションできます。
見える化の重要性
このサービスの特長は、設計者が建物の情報をその場で入力し、即座に省エネ性能を見ることができる点です。たとえば、建物の大きさや形状、窓の配置など、設計段階で決定される要素が省エネ性能に与える影響を視覚的に確認しながら検討できるため、設計の初期段階でより合理的な意思決定が可能となります。
また、特に重要な要素である「窓」に関しては、YKK APの製品情報をもとにしたシミュレーションを行うことで、実際の製品ベースでの正確な評価が可能となっています。この取り組みにより、性能を重視したデザインが実現し、関係者との合意形成も容易に進められます。
無料で使えるから圧倒的なコスト効率
『省エネ検討WEBサービス』は、計算回数やプロジェクト数に制限がなく、コストを気にせずに何度でも試算と検討ができる点が大きな魅力です。また、シンプルな入力にもかかわらず、高精度で詳細な検討が可能であり、設計担当者にとって大きな時間の節約とクオリティの向上に貢献します。
今後の展開と連携
本サービスは、今後も機能拡充を目指し、断熱材や設備情報などの選択肢を増やしていく予定です。また、YKK APが提供する非住宅向け簡易省エネ計算サービス『Asutaina for Energy』とも連携し、より詳細な性能検証ができる仕組みを整えることで、設計のプロセスがさらにスムーズになることを目指します。
オンライン説明会のお知らせ
新サービスについての詳細な説明を行うオンライン説明会も予定されています。参加は無料で事前登録制です。興味ある方はぜひ参加してみてください。
この新しいサービスが、持続可能な建築づくりを加速し、設計者や施主にとって省エネを視覚化した新たな可能性を提供することを期待しています。