福井コンピュータの新たな挑戦
福井コンピュータ株式会社が、建設業向けのデジタルツインサービスを核とした新システムの開発に着手しました。この動きは、建設業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させるための重要なステップとなります。
建設業界を取り巻く現状
昨今、建設業界は多くの課題に直面しています。特に、生産年齢人口の減少や社会インフラの老朽化、さらには自然災害の激甚化に対する対応が強く求められています。これに対処すべく、国土交通省は2024年4月に「i-Construction 2.0」を発表し、2040年までに建設現場での省人化を30%目指す方針を示しました。また、BIM/CIMの原則適用やデジタルツインの活用が国策として進められているのです。
福井コンピュータは、これまでローカルアプリケーションを中心に建設業務のデジタル化を支援してきましたが、今後はクラウド技術とAIを積極的に活用したデジタルツインサービスを中心に据えた新システム群の開発を進めることを決定しました。このシステムは、PCやスマートフォンなど多様なデバイスに対応し、高い親和性を持つことが特徴です。
デジタルツイン構想の具体像
新たなデジタルツインサービスでは、様々なアプリケーションで生成された工事関連のデータや資料をクラウド上の仮想デジタル空間で統合し、高精度な工事現場モデルを再現します。このデジタルツインモデルを基にしたサービスの展開が行われる予定です。
1. 現実空間をデジタルで再現
最新の点群システムや3DCADシステムが所有するオリジナルデータを統合して表示します。また、ドローンや360度カメラを用いて撮影した画像や動画から、点群データを簡単に生成できる環境を提供します。生成されたデータはクラウドに集約され、URLを通じて関係者が容易にアクセスできるため、高性能なPCを持っていなくても現場状況を確認し、合意形成を助けることができます。
2. AIによる業務の効率化
特にデジタルツインサービスでは、建設業特化型のAIを導入し、これまで手作業に依存していた業務を効率化することが目指されます。AIの分析やシミュレーションの自動化により、技術者の負担を大幅に軽減し、より高度な判断業務に集中できるようになります。
3. XRと連携した新しい管理方式
デジタル空間での3Dモデルやシミュレーション結果は、XR技術を活用して可視化され、現実空間へフィードバックが可能です。これにより、施工管理や安全教育の新たなアプローチが提供されることになります。また、APIの公開によって、パートナー企業と連携し、建設DXの標準プラットフォームを目指します。
新システムのリリース情報
新システムは段階的に市場投入され、2026年度中には以下の3つの主要システムがリリースされる予定です:
- - 新デジタルツインサービス(クラウドプラットフォーム)
- - 新点群システム(現「TREND-POINT」の次世代システム)
- - 新3DCADシステム(現「TREND-CORE」の次世代システム)
提供予定機能
これらのシステムでは、データのアップロードや統合表示、リアルタイムな情報共有機能などが実現されます。また、AIを活用した点群編集支援や3D設計データの自動化も実装される予定です。
CSPI2026での展示予定
この新サービスは、2026年6月17日(水)~20日(土)に幕張メッセで開催される「CSPI2026:国際建設・測量展」で紹介される予定です。各日2回のプレゼンテーションも予定されており、業界関係者からの注目が集まることでしょう。