尼崎市、ごみ処理施設を最新鋭化!タクマがDBO事業を受注し、環境負荷低減へ
兵庫県尼崎市は、老朽化したごみ処理施設の更新と環境負荷低減を目指し、新たなごみ処理施設の建設・運営を株式会社タクマに委託することを決定しました。タクマは、同市からDBO事業を受注し、2031年4月から20年間の運営を行います。
今回の事業では、既存の焼却施設を解体し、これまで分散していた焼却施設、リサイクル施設、し尿処理施設を1棟に集約。高温高圧ボイラなどの最新技術を導入することで、ごみ発電における国内最高水準の発電効率を実現し、CO₂排出量の大幅削減を目指します。
老朽化が進むごみ処理施設、更新と環境負荷低減が急務
国内のごみ処理施設は約1,000施設が稼働していますが、そのうち約8割が稼働開始から15年以上経過しており、老朽化が深刻化しています。安心安全なごみ処理を継続するためには、施設の更新や長寿命化が急務です。さらに、環境保全の観点から、施設からのCO₂排出量の抑制も求められています。
尼崎市、分散していた施設を集約し効率化と環境負荷低減を実現
尼崎市では、現在2つの焼却施設(第1工場、第2工場)が稼働しており、し尿処理施設は第1工場敷地内に併設、リサイクル施設は第2工場の近傍に位置しています。しかし、ごみ焼却量の減少や施設の老朽化が進んでいることから、第1工場敷地内の既存施設を解体し、その跡地に集約した新施設を建設することを決定しました。
タクマは、限られた敷地面積の中で、施設内の動線や設備・機器のレイアウトを工夫することで、3施設を1棟に集約するコンパクトな設計を実現しました。これにより、ごみ処理作業の効率化と施設の維持管理の省力化が期待されます。
最新技術導入でCO₂排出量大幅削減、環境負荷低減に貢献
新施設には、タクマのコア技術である高温高圧ボイラをはじめ、発電効率を最大化する最新技術が導入されます。これにより、ごみから生まれるエネルギーを最大限に活用し、CO₂排出量の大幅削減を実現します。また、新施設の管理エリアは、国内で初めてZEB認証を取得予定です。
地域社会への貢献を誓うタクマ
タクマは1938年に尼崎の地で創業し、長年にわたり同市を本拠としています。今回の事業を通じて、安心安全かつ効率的なごみ処理に貢献するとともに、CO₂排出量の削減を徹底することで、尼崎市のカーボンニュートラル実現に貢献し、地域社会への恩返しを目指しています。
新施設概要
処理能力: 焼却施設:447t/24h、リサイクル施設:55t/5h、し尿処理施設:19kL/日
事業方式: DBO方式
契約金額: 725億円(消費税抜き)
設計・建設期間: 2024年6月~2031年3月(6年9か月)
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運営期間: 2031年4月~2051年3月(20年間)
タクマの最新の技術とノウハウを駆使した新施設は、尼崎市の環境負荷低減に大きく貢献すると期待されます。