DHLサプライチェーンと三洋化成が物流の最適化に向けて提携

DHLと三洋化成、国内物流の新たなパートナーシップを発表

2025年4月1日、DHLサプライチェーン株式会社が日本の大手化学メーカー、三洋化成工業株式会社と5年間のリード・ロジスティクス・パートナー契約を締結しました。これにより、両社は日本国内における物流機能の最適化を目指します。DHLはまた、三洋化成の物流子会社の業務を引き継ぎ、効率的で持続可能な物流業務を実現するために尽力します。

5拠点での総合的な物流サポート

この提携により、DHLは三洋化成及びそのグループが持つ5つの工場（名古屋、衣浦、鹿島、京都、川崎）の倉庫において、入荷、保管、出荷といった基本的な業務はもちろん、付加価値サービスや輸配送管理も手がけます。これにより、倉庫業務や輸配送業務の最適化が進み、業務プロセスの標準化が容易になるほか、コスト削減にもつながる見込みです。

労働力不足と輸送キャパシティの課題に対応

近年、日本の物流業界は労働力不足と輸送キャパシティの制約といった課題に直面しています。そのため、DHLはデジタル技術の活用によって、リアルタイムでの物流状況の可視化を進め、業務の効率化と持続的な改善を目指します。DHL独自の貨物追跡ツールやデータ分析ツールを活用し、よりデータに基づいた意思決定をサポート。加えて、政府が進める化学品ワーキンググループへの参加を通じて物流基盤の安定化を図ります。

サプライチェーン全体の効率化を目指す

三洋化成とDHLは、業務プロセスの標準化や品質・コスト管理の見える化を通じて、サプライチェーン全体の効率性と柔軟性の強化を図ります。これにより、需要変動に迅速に応答できる体制を整え、両社が持つリソースを最大限に活用します。

経営者たちのコメント

DHLサプライチェーンの社長ジェローム・ジレ氏は、「三洋化成との契約締結は非常に嬉しい。私たちの専門知識を活かし、安定した物流体制を構築し、共に成長していきたい」と語りました。

同じく三洋化成の社長樋口章憲氏も、「DHLとのパートナーシップは、当社の物流改革の鍵を握ると確信しています」と期待を寄せています。