地域と高校生がつくる未来のキムチ
神奈川県川崎市に本社を置く有限会社グリーンフーズあつみが、地元の川崎高校と協力して商品開発プロジェクト「プロジェクトK」をスタートしました。このプロジェクトは、川崎市教育委員会との連携を経て、地域の農産物や文化を活かした新しいキムチを生み出すことを目指しています。具体的には、食文化の魅力を次の世代に伝え、若者の独自のアイデアと地域の資源を組み合わせた未来の「味」を創造することを目的としています。
プロジェクトKの概要
「プロジェクトK」は、川崎市、川崎高校、そしてキムチを意味する「慶」の頭文字を取った名称で、2023年に始まった取り組みです。このプロジェクトは、地域の活性化、食文化の継承、そして経営や販売の機会を創出することを重点に活動しています。
主な活動内容は次の通りです:
- - 商品企画・試作・開発
- - 店頭イベントでの販売体験
- - 2025年度の製作テーマとして「漬」を掲げ、塩漬け、醤油漬け、酢漬け、味噌漬けなどバリエーション豊富な製品を開発
- - 使用する原材料には地元産の野菜や魚介類、乾物など多様な食材が含まれ、賞味期限や日持ちにも配慮されています。
このプロジェクトの収益の一部は、参加した学校へ寄付されることも特徴です。
実施スケジュール
今年度の活動は、3月から始まります。以下は、大まかなスケジュールです:
- - 3月: 39名の生徒が工場見学を実施。
- - 4月: プロジェクトの概要説明会を実施。
- - 5月〜7月: 工場長の指導の下、生徒が試作品を開発。
- - 8月: 提出された16品の中から4品が選定され、ラベルデザインや価格を決定。
- - 9月: 高校の文化祭にて「キムチ選挙」を開催し、2品の販売商品を選定。
- - 10月: 最終的な販売商品を決定し、製品ラベルを作成。
- - 11月: 川崎アゼリアのイベントで発表会と販売をスタート。
- - 12月〜翌3月: 販売期間に突入します。
食のものづくりを実践する高校生
このプロジェクトでは、「商品企画」「試作開発」「製造」「販売」のすべてのプロセスに高校生が参加します。生徒たちは実際の原価設定、価格決定、利益計算などを経験し、食を作る楽しさや販売する商品の価値を実際に体感します。
昨年度は、学生たちが考案したキムチが全国販売され、多くのメディアやSNSで注目を集めました。また、「かわさきSDGs大賞2024」地域・社会部門で優秀賞を受賞し、地域との連携を強調した持続可能な活動として評価されています。
おつけもの慶の想い
「プロジェクトK」を牽引するおつけもの慶の代表、渥美和幸氏は次のように語ります。「未来を担う高校生とともに、食を通じた学びと挑戦を続けています。今年もどんな“未来のキムチ”が生まれるのか、ぜひご期待ください。」
おつけもの慶は、1987年から続くキムチ専門店であり、「本場韓国のキムチ」を超え、川崎独自の漬物文化を提案してきました。特に「元祖!! おなかいっぱいイカキムチ」は、地域のみならず全国で愛される商品となっています。今後も「川崎から世界へ」とのビジョンのもと、地産地消と地域文化の融合を目指して様々な活動を展開していく予定です。
公式サイトやプロジェクトに興味がある方は、以下をチェックしてください。