ZEB化の国際化
2021-09-30 11:00:17

日本が推進するZEB化の国際標準化とその成果について

日本が推進するZEB化の国際標準化とその成果について



日本の官民が力を合わせて推進しているZEB(ネット・ゼロ・エネルギービルディング)の国際標準化が、近年大きな注目を集めています。事業者が長期的な省エネ策を実施するために、初期投資への躊躇といった課題を解決する手法として、ZEBの概念は新興国でも活用される見込みです。

ZEB普及の背景と目的



世界省エネルギー等ビジネス推進協議会は、会員企業の先端技術を活かし、海外での省エネルギー促進と新エネルギー活用による温室効果ガスの排出削減を目指しています。この協議会が中心となり、2017年にはZEB普及ワーキンググループ(ZEB普及WG)が設立されました。アジアの蒸暑国を中心に、商業ビルにおけるZEB化を進めるため、技術やノウハウの啓発活動が行われています。最終的な目標としては、ビルのエネルギー収支をゼロにすることが掲げられています。

ZEB化の推進方法



ZEB化を進めるにあたり、ビルオーナーや事業者が初期投資に躊躇してしまうという課題があります。これを解決するために、経済産業省が主導するZEBロードマップ検討委員会が設立され、ZEB化を促進するための具体的なRoadmapが策定されました。具体的には、省エネ基準を50%以上上回る「ZEB Ready」の定義を設け、事業者にとってZEB化の道を開く環境を整えたのです。

国際標準化の実現



ZEB普及WGでは、AGC株式会社を主査に迎え、設計や空調、昇降機、エンジニアリングなど多岐にわたる日本企業が協力しています。ZEBの国際標準化を実現するために、2018年から国際標準化機構(ISO)に働きかけ、2020年には「非居住用ビルのZEB化への方法論」という技術仕様書が提案されました。そして、審議を経た後、2021年9月24日にISO技術仕様書TS23764として正式に承認されました。

今後の展望



ZEBの推進に向けて、それに基づく各国の政策や施策立案が進められ、世界中での省エネ性能の高い設備や部材の導入がさらに加速することが期待されています。これにより、地球規模における温室効果ガス削減やカーボンニュートラルの実現が加速するでしょう。

このように、日本が主導するZEB化の国際標準化は、温室効果ガスの削減に向けた新たな一歩を踏み出し、今後の省エネ社会への道を切り開くものとなるでしょう。

会社情報

会社名
世界省エネルギー等ビジネス推進協議会
住所
東京都港区芝浦2-11-5五十嵐ビルディング
電話番号
03-5439-9742

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