革新の抗菌点眼剤
2025-02-18 12:45:52

大正製薬が発表した新抗菌点眼剤技術の秘密とは

大正製薬が発見した新たな抗菌点眼剤技術



近年、大正製薬株式会社は、抗菌点眼剤の新しい技術を発表しました。この技術は“涙”のミネラル成分と反応するジェランガムと特定の粘稠剤の組み合わせにより、従来の点眼剤よりも高い滞留性を実現しています。この技術により、点眼剤の効果が長時間持続することが期待され、特に日中や運転中など点眼剤を使用しづらいシーンでも利便性が向上するとのことです。

新技術の背景



目の表面は常に涙によって潤されていますが、通常の点眼剤は涙によってすぐに洗い流され、効果が持続しません。外的刺激や乾燥から眼を守るためには、目の表面で点眼剤がより長く滞留することが重要です。従来の点眼薬は、粘度を上げることによって滞留性を向上させようとしましたが、その結果、粘性のある製剤によって不快感を感じる方も多かったのです。

こうした課題を解決するために、大正製薬は“涙”のミネラル成分と相互作用するジェランガムと、ポリビニルピロリドン(PVP)という粘稠剤を組み合わせることに着目しました。これにより、ベタつきを抑えつつも、抗菌成分をしっかりと目に留めることが可能になったのです。

研究成果



大正製薬の研究チームは、以下の3つの重要な成果を確認しました。

1. 高い滞留性の実現:
実験により、ジェランガムとPVPの組み合わせが従来品よりも高い滞留性を示すことを確認しました。液だれ試験では、涙液の上に点眼剤をのせた際、傾けた時の液だれを比較しました。ジェランガム・PVP配合の製剤は、効果的に滞留していることが証明されました。

2. 抗菌成分の持続性:
スルファメトキサゾールという抗菌成分が、点眼後長時間残存することを確認しました。実験では、点眼後6時間の人工涙液での洗浄試験を行い、ジェランガム・PVPを配合した製剤では抗菌成分が大幅に残存していることが示されました。

3. 菌の増殖抑制:
最後に、滞留した抗菌成分が菌の増殖を抑制することも確認されました。ジェランガム・PVP未配合の製剤では菌の増殖が見られたのに対し、配合タイプでは確認できませんでした。このことから、長時間滞留することによって、目を感染から守ることができるのです。

利便性の向上



この新しい抗菌点眼剤技術は、使用感の向上にも寄与します。従来の点眼剤に比べて粘度が約41%低くなり、べたつき感を減少させることに成功しました。これにより、点眼の回数も少なくて済み、忙しい日常生活の中でテレビや読書を楽しんだり、運転中でも快適に利用できるようになります。

生活者への貢献



大正製薬は今後もこの技術を活かし、さまざまな点眼剤に関する研究を続けていく予定です。目の健康を守るための新しい製品を開発し、生活者の豊かな暮らしに寄与していくことが目標です。私たちの視界を守る新しい技術に期待が高まります。

会社情報

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大正製薬
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