急成長する歯科治療の未来
2026-02-25 11:52:46
歯の根管治療を革新する新技術とビジネスモデルの探求
歯の根管治療を革新する新技術とビジネスモデルの探求
歯科医療の現場における課題を解決するため、東京科学大学とReGACY Innovation Group株式会社が推進する「TOKYO SUTEAM」協定事業の一環として、革新的な「L-DDS(Laser-assisted Drug Delivery System)」技術が注目を集めています。この技術は、根管治療に革命をもたらし、「抜くしかない」という状況を過去のものにすることを目指しています。この記事では、東京科学大学の八幡祥生教授にこのプロジェクトについて伺います。
八幡教授は、「根管治療」が歯の健康を守る上で極めて重要であると説明します。この治療は、自分の歯をできるだけ長く残すための「最後の砦」として位置づけられており、虫歯や炎症が深刻化することにより歯の内部に細菌が侵入することで命ぜられます。放置すると、顎の骨まで影響が及び、最終的には抜歯が避けられない事態となり、一般的な治療の成功率が50〜60%にとどまる現実があります。
根管治療が抱える三重苦
後藤太郎氏は、本プロジェクトにおいて、医療における経済合理性の重要性も指摘しています。日本の歯科医療では、保険診療の限界を踏まえ、より質の高い治療を提供するために自由診療への移行が進んでいます。しかし、このような場合でも、根管治療に必要な技術は簡単に得られるものではなく、高額な設備や熟練した技術が求められています。結果として、治療を行う環境が医療機関の経済を圧迫するのです。
L-DDS技術の仕組み
では、L-DDSとは具体的に何でしょうか。八幡教授によれば、この技術はレーザーを使用して薬剤を顎骨の奥まで浸透させる仕組みを持っています。特に、パルスレーザーによって水中で発生する「キャビテーション(泡)」を利用するのです。この泡が瞬時に膨張し、衝撃圧が生じることにより、抗炎症薬を病変部に効果的に送り込むことが可能になります。実験では、この方法により顎骨の破壊領域が有意に縮小する効果が確認されています。
ビジネスモデルの変革
八幡教授は、技術開発のみならず、治療を行うビジネスモデルの変革も必要であると述べています。L-DDSを生かした「専門クリニック」の開業支援や専門医の育成を含むパッケージ展開を構想し、歯科医師が経営と治療に専念できる環境を目指しています。この取り組みは、患者にとってもより良い治療結果を提供するものとなるでしょう。
今後の展望
最後に、八幡教授は根管治療の市場が2030年には220〜370億米ドル規模に成長すると予測しています。高齢化により歯の保存需要が高まる中、技術の普及が進めば、世界中の患者が自分の歯で噛む喜びを享受できる可能性があります。これは、患者の健康寿命を延ばすための重要な一歩です。今後の展望として、研究者としての視点から経営者としての視点の重要性を改めて実感し、社会実装を進めていく意欲を示しています。
そして、研究開発を通じて培った知見が実を結び、患者にとっての「歯を残す」という選択肢を広げるために全力を尽くしていくでしょう。
会社情報
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ReGACY Innovation Group
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