新しい観光体験を提案する位置情報ソリューションの実証実験
コモン・クリエーション株式会社が壱岐交通株式会社と協力し、2025年8月1日から2026年3月31日まで、長崎県壱岐市内で新たな観光体験ソリューションの実証実験を開始します。この実験では、位置情報を活用したSIMカードによって地域の観光情報をLINEで配信し、観光客への情報提供方法を革新することを目指しています。
実証実験の背景
近年、インバウンド観光客が増加し、観光地での多言語情報提供の必要性が高まっています。しかし、従来の取り組みの多くは、観光客が情報を自ら探し出す「プル型」によるものであり、観光地からの「プッシュ型」情報提供が十分ではありませんでした。そこで、コモン・クリエーションと壱岐交通は、観光客の携帯機器に位置情報を取得できるSIMカードを利用し、より効果的な情報配信方法を検証することにしました。
SIMカードとLINEによる情報配信
この実証実験では、NTTドコモビジネス株式会社提供の「IoT Connect Mobile®Type S」に搭載されているSIMアプレットを使用します。これにより、数百メートルから2.5キロメートルの精度で位置情報を正確に取得可能です。さらに、地下やトンネルなどGPS信号が不安定な場所でも、安定した位置情報取得が可能になります。
受信した位置情報に基づき、郷ノ浦、芦辺、勝本、石田、湯ノ本の5つの地域に特化した観光情報がLINEでリアルタイムに配信され、観光客がその地域に入った際には、特定の地域の情報が自動で送られます。この仕組みによって、観光客はリアルタイムで必要な情報を受け取ることができ、快適な観光体験を保証します。
今後の展望
この実証実験の結果を踏まえ、ユーザーからのフィードバックを収集し、情報配信の精度や内容の最適化を進めます。また、SIMカードが取得する位置情報を分析することで、他のユースケースについても検討が行われる予定です。これには、IoT機器の盗難検知やレンタル機器の追跡管理、さらにはGPSやRFタグといった他の位置情報取得ソリューションの補完機能も含まれます。
将来的には、旅行者自身のスマートフォンで簡単に利用できるよう、eSIMとしての機能統合も検討しています。コモン・クリエーションは、この革新的な取り組みを通じて、インバウンド観光の課題解決に貢献し、地域観光の振興を図ります。
会社概要
壱岐交通株式会社
本社:長崎県壱岐市
代表取締役:酒井 誠二
事業内容:乗合バス事業、貸切バス事業、自動車整備事業、DX事業等
コモン・クリエーション株式会社
本社:福岡県福岡市
代表取締役:牟田 和貴
事業内容:LINEを活用した行政サービスDX化システム「Sumiyoku」や総合病院向け診療予約システム「Med-Well」の開発・提供、SIMアプレットを用いたIoTソリューションの開発・提供
本件に関するお問い合わせは、コモン・クリエーション株式会社の広報担当まで。Email:
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HP:
コモン・クリエーション株式会社