未来への変革を描く「いのち会議」のメッセージ
2025年10月11日、大阪・関西万博会場にて「いのち会議」は「いのち宣言」および「アクションプラン集」を発表しました。この動きは、私たちの未来に向けた新たな価値観を提起する重要な一歩です。
新しい価値のモノサシを求めて
いのち会議は、いのちを「しる」ことから始まり、文化や共感、自然とのつながりを重視する新しい価値のモノサシを創造しようとしています。工業社会における経済システムは、より多くの商品をより安く生産し、売り上げを高めることによって繁栄を遂げてきました。しかし、現在の問題は、その経済システムが地球環境の再生力を超えつつあることです。これに対処するには、豊かさの測定基準を見直し、持続可能な経済システムへの移行が不可欠です。
人間と地球の共生を目指す
いのち宣言の重要な要素は、経済システムの変革です。人間の持つ成長志向の意欲を、単なる物質的な経済尺度から抜け出させることが求められています。私たちは、地球のいのちが再生し、育っていくための価値基準を設定しなければなりません。
SINIC理論の活用
この社会変革を推進するために、未来予測理論「SINIC理論」が注目されています。この理論は1970年に初めて発表され、現在では多くの企業や地方自治体がその活用を進めています。SINIC理論は、科学、技術、社会の相互作用を円環的に理解し、未来の社会を予測するためのモデルです。工業社会や情報社会から、より高度な価値を求める「自律社会」や「自然社会」への移行を促す重要なフレームワークとなっています。
再生型経済と善行型経済
この変革には、二つの重要な経済モデルがあるといわれています。一つ目は「再生型経済(リジェネラティブ・エコノミー)」であり、これは社会全体をいのちの集合体として捉え、土壌や生態系だけでなく、さまざまないのちの劣化を再生させることを狙いとしています。二つ目は「善行型経済(エシカル・キャピタリズム)」です。この考え方は企業の目的を善行に据えており、その結果として次の善行を蓄えることを目指します。これは日本の伝統的な商道徳とも深く結びついています。
未来への道を切り拓くオムロン
オムロン株式会社は、ヒューマンルネッサンス研究所を通じて自律分散型の社会を志向し、これまでの活動を拡充しています。新たなライドシェアや遠隔診断といった技術を活用し、健康経営の推進にも取り組んでいます。
ダイナミックに変化する社会に対し、いのち会議は今後も共生志向の新たな価値観を開発していくことでしょう。未来の世代が自身のいのちを輝かせ、より良い社会を築く手助けをするための活動が期待されます。