経理・労務をゲーム感覚で学べる新プラットフォーム「お伝」が正式オープン

新たなバーチャル空間「お伝」とは？

You-A株式会社が開発した「お伝〜ふらっと立ち寄る、実務の屋台〜」は、経理や労務をゲーム感覚で学ぶ新しいバーチャル空間です。2025年10月16日から正式にオープンするこのサービスは、添田達也税理士事務所及びパラダイム・シフト合同会社と共同開発されたもので、多くの中小企業及び個人事業主が抱える「記帳代行」や業務の属人化という問題を解決することを目指しています。

構造的課題の解決を目指す

税理士事務所への「記帳代行」が多くの企業で行われてきたものの、このモデルでは、事務所は低い付加価値で高負荷な業務に時間を奪われ、顧問先への本質的な経営支援が困難になります。結果として、経営者はリアルタイムで自社の財務状況を把握できず、経営判断が遅れる要因となってしまいます。

さらに、デジタルとアナログが混在することによって、現場では非効率な「二度手間」が発生。PDF形式で受領した請求書を印刷して税理士に渡し、再度データ化する過程は、業務の効率を著しく低下させます。そんな中、添田税理士はこの課題を解決すべく、顧問先の証憑発行から受領までを一気通貫にデジタル化する「シームレスモデル」の導入を提唱しています。

自計化を楽しく学ぶ「お伝」

「自計化」を、経理処理全般を内製化することではなく、「経営者が自社のデータを理解し、専門家と正しく情報を共有できる状態」と定義し、「お伝」はこの楽しい学びの場を提供します。このバーチャル空間では、アバターでの体験を通じてバックオフィス業務のノウハウを学ぶことができます。

具体的なサービス内容

「お伝」は、MetaLife上に構築されたバーチャルスペースで、自由に自分のアバターを使って探索できる“実務の屋台”です。以下の3つのフロア構成となっています。

無料フロア「出汁の間」

登録するだけでいつでも利用可能です。バックオフィス業務の学びに対する障壁を取り除き、参加者が「面倒な実務」を「面白い冒険」へと変える「武器」と「防具」を提供する場所として設けられています。

有料フロア「囲炉裏の間」

ここでは実体験や労働基準法をマンガ形式で解説。より実践的でリアルな知識を得ることができ、ビジネスに役立つExcelの時短技なども紹介しています。

有料フロア「奥の間」

経理・労務管理ツールの解説や税理士との対談動画、明日から使えるフォーマットなどを豊富に揃えた資料フロアです。業務の効率化を図るための「武器」を容易に持ち帰ることができます。

独自性とコンテンツ制作プロセス

「お伝」の最大の特徴は、その独自のコンテンツ制作プロセスです。専門家と非専門家が共同で制作を行うことで、難解な内容をより分かりやすく提供します。例えば、最高裁判例をマンガ化する際には、経理・労務の専門家が内容を充実させ、デザイナーが理解を深めることで初心者でも直感的にわかるコンテンツを作成します。

開発者の思い

共同開発の代表税理士である添田達也氏は、顧問先とのやり取りにおける『記帳代行』の問題に対してデジタル化の必要性を訴えています。この「お伝」により、企業と専門家が本来の業務に集中できる新しい協力関係の形成を期待しています。また、高橋祐人代表も、経営者が数字に強くなることは決して難しいことではないと自信を持っています。