インドネシア紙製品とFSCの修復プロセスに迫るセミナー
2025年12月11日、インドネシアの紙製品企業、アジア・パルプ・アンド・ペーパー(APP)社とエイプリル(APRIL)社のFSCとの関係修復プロセスについてのセミナーが開催されます。本イベントは、公益信託地球環境日本基金の助成を受けて行われるもので、対面とオンラインのハイブリッド形式で実施されます。
背景
APPとAPRILは、環境に配慮したリーダーシップを持つ企業として知られています。しかし、彼らはFSC(森林管理協議会)とのパートナーシップにおいて、複雑な課題に直面しています。FSCは、両社と修復に向けた「補償の枠組み」に関する覚書(MoU)を結び、是正の監督を行っていますが、運営上の問題や新たな疑義が生じると、このプロセスが一時停止する可能性があります。
2025年1月にはAPPとのプロセスの中断が公式に認められ、その後、7月にはこの中断が解除されました。現在、APPは補償枠組みのベースライン評価に着手していますが、先住民コミュニティに対して影響を与え続けている軋轢に関する調査結果も報告されています。
一方、APRILは、同じくFSCとの関係修復に向けた努力をしているものの、トバ・パルプ・レスタリ(TPL)とのトラブルも指摘されており、こちらでも暴力行為の申し立てが影響を及ぼしています。このように、現場では多くの課題が待ち受けており、今後の進展が注目されています。
セミナーの見どころ
セミナーの主催者である熱帯林行動ネットワーク(JATAN)は、昨年の現地調査をもとに、APPとAPRILに関する複雑な企業構造や土地収奪の実情についての分析を行います。ゲストスピーカーには、AURIGAの代表であるティマ―・マヌルン氏を迎え、現状を詳しくお話ししていただく予定です。
日時と場所
セミナーは2025年12月11日(木)16時から17時半まで行われ、会場は東京駅八重洲口近くのアットビジネスセンター601号室で開催されます。アクセスの良い場所にあり、JR東京駅からも徒歩約10分と便利です。定員は40名で、対面参加の申し込みは早めに締め切られる予定ですので、興味がある方はお早めの申し込みをお勧めします。
参加方法
参加費は無料オープンですが、対面とオンラインのいずれかの形式を選択する必要があります。お申し込みは公式の登録フォームから可能で、参加希望の方は事前にご登録ください。
このセミナーは、国際的な環境問題や先住民の権利に関心のある方々にとって、貴重な情報源となること間違いありません。特に、環境に負荷をかけない製品の消費が求められる現代において、APPとAPRILがどのようにその責任を果たしていくのか、そのプロセスに注目していきたいと思います。