デジタルダイナミックとモルゲンロットの提携
デジタルダイナミック株式会社(以下、デジタルダイナミック)がモルゲンロット株式会社と業務提携を結び、2025年5月より同社のパブリックGPUクラウドプラットフォーム「MORGENROT® Cloud Bouquet」へGPU計算リソースを供給します。この動きは、AI開発環境のさらなる進化と、企業における計算資源の効率的な活用を目的としています。
背景と目的
近年、生成AIの急速な普及に伴って、高性能GPUの需要が急増しています。しかし、こうしたGPUの導入は経済的に負担が大きいため、特に中小企業やスタートアップにとって自社での運用が難しい現状があります。そこで、デジタルダイナミックは、独自のデータセンターを使ってGPUリソースの安定供給を図ります。これにより、AI開発を行う企業が必要な時に必要な計算力を得ることができ、よりフレキシブルな開発環境の構築が可能となるのです。
提供内容の詳細
デジタルダイナミックが供給するGPUリソースは、当初500枚のNVIDIA H100およびL40Sを提供し、以降も順次最新のGPUを追加していく計画です。将来的には2025年末に2000枚にまで拡張する予定です。加えて、GPUを使用する企業はデジタルダイナミックの専門的知識がなくとも、モルゲンロットの「MORGENROT® Cloud Bouquet」を活用することで、簡便かつ効率良く計算リソースを利用できる環境を享受できます。
高密度での運用
デジタルダイナミックは、日本有数の免震構造と高度なセキュリティを備えたデータセンターを持ち、安定したGPUサーバーの稼働を実現します。その上で、モルゲンロットが運営するクラウドプラットフォームとの連携により、企業の計算リソースの可視化と最適化が可能になります。
広がるユースケース
今回の提携により、AI開発の幅が広がります。具体的には、生成AIに関するワークロード(大規模言語モデルや画像生成モデルの学習・推論)、科学技術計算(CFD、構造解析、分子動力学など)、さらにはエンターテインメント分野での4K/8K映像レンダリングなど、さまざまな用途に対応します。これにより、効率的な計算環境が整い、AIプロジェクトの進展が期待されます。
両社のコメント
デジタルダイナミックの根来代表取締役は、「モルゲンロットとの提携により、AI開発者にとって必要な計算力を提供できることを嬉しく思います。また、本提携を通じて多くのAIプロジェクトの推進にも寄与したい」と述べました。
一方、モルゲンロットの森本CEOは、「最新のGPUサーバー群の供給により、計算資源の選択肢を大幅に拡大することができ、計算力の民主化を進めていく」と意気込みを語りました。
まとめ
デジタルダイナミックとモルゲンロットの戦略的提携は、国内におけるGPUクラウドサービスの選択肢を広げ、各種AIプロジェクトを支える大きな一歩となるでしょう。データセンターの強みを生かした安定したGPUリソースの供給により、企業はその運用負担を軽減し、よりクリエイティブな活動に専念できるようになります。今後の展開に注目が集まります。
【デジタルダイナミック株式会社 概要】
- - 代表者: 根来 実
- - 所在地: 東京都港区虎ノ門1丁目17-1
- - 設立: 2024年4月18日
- - 事業内容: データセンター運営、サーバー製造及び販売
- - URL: デジタルダイナミックサイト