衛星データで農業を支援！スタンデージとスペースシフトがナイジェリアでマイクロファイナンスサービス実証

衛星データで農家を支援！スタンデージとスペースシフトがナイジェリアでマイクロファイナンスサービス実証

デジタル貿易プラットフォームの開発・提供を行う株式会社スタンデージと、地球観測衛星データの解析を専門とする株式会社スペースシフトは、共同でナイジェリアにおける農家向けマイクロファイナンスサービスの実証事業を開始すると発表しました。

この事業は、令和5年度補正「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金（我が国企業によるインフラ海外展開促進調査）」に採択されたもので、両社は「ナイジェリア国／農地衛星情報を活用した農家向けマイクロファイナンスサービス実証事業」を推進していきます。

ナイジェリアは、キャッサバやヤムイモなどの主食作物を生産し、ゴマやカカオ豆などを輸出する農業国です。人口の約半分が農林水産業に従事していますが、小規模農家は経済的な理由から農業機械を購入することが困難で、与信がないために銀行融資を受けることもできません。そのため、手作業による非効率な農業を続けざるを得ず、貧困状態から抜け出せないという悪循環に陥っています。

スタンデージとスペースシフトは、この課題を解決するため、2021年から共同で、低所得者層の農家がマイクロファイナンスや貯蓄などの金融サービスを受けられるようにするサービスの構築に取り組んできました。

今回の実証事業では、農地衛星情報を活用した農家の与信管理による小規模農家向けのマイクロファイナンスサービスを提供します。過去の取り組みをさらに発展させ、取り扱う農業機械の数を10倍程度に増やすことで、より大規模な実証を実施し、サービスの有効性を検証します。

将来的には、現金による融資も視野に入れつつ、まずは高品質な農業機械の提供やレンタルを通して、収量の増加を支援することで、収量増加から確実な与信、そして融資へとつながるサイクルの実現を目指します。

各社の役割

スペースシフトは、AI技術を用いて、光学衛星と合成開口レーダー（SAR）衛星から得られた画像を解析し、農作物の生育状況をデータ化します。

スタンデージは、ナイジェリアの農家に提供する農業機械や農業資材の調達、保管、共有、アフターメンテナンスなど、サプライチェーン全体の管理と管轄を行います。

期待される効果

この実証事業は、衛星データと金融サービスを組み合わせることで、ナイジェリアの小規模農家の収入増加と生活水準向上に貢献すると期待されています。また、持続可能な農業の実現にも貢献するとともに、日本の企業が持つ技術やノウハウを海外に展開するモデルケースとしても注目されています。

会社概要

株式会社スペースシフト

設立：2009年12月

代表取締役CEO：金本成生

本社所在地：東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル6階

事業内容：地球観測衛星データの解析、AIを用いたソフトウェア開発

URL：https://www.spcsft.com/

株式会社スタンデージ

設立：2017年3月

代表取締役社長：足立彰紀

本社所在地：東京都港区

事業内容：ブロックチェーンとステーブルコインを活用した新貿易決済システムの開発・提供

URL：https://standage.co.jp/