Z世代のフェムケア意識を変える新たな試み
2023年10月、株式会社ワコールが展開するフェムケアブランド「YOJOY」、兵庫県に位置する武庫川女子大学と連携し、Z世代の女性に向けたフェムケアへの理解を深めるためのプロジェクトを開始しました。このプロジェクトでは、Z世代の特性やニーズを反映した調査を行い、リアルな声をPR施策に生かす取り組みがなされました。
プロジェクトの背景
近年、女性が抱える健康に関する悩みが広く認知されるようになり、フェムケア製品やサービスも増加しています。しかし、若い世代、特にZ世代においては、月経やデリケートゾーンケアに対する認知度はまだまだ低いのが現状です。このため、今回の連携プロジェクトが立ち上がりました。特に、武庫川女子大学経営学科の高橋千枝子教授率いるゼミ生たちとの共同作業により、Z世代が直面する健康課題やケアへの興味を調査することが目的です。
調査内容
Z世代の月経周期に関する健康調査
この調査では351名の女性を対象として、生理痛やPMSなどが日常生活に与える影響や不安要素を探りました。その結果、64.4%の人がPMSを認知し、82.3%がその症状が生活の質に影響していると回答。さらに、心配事として「生理痛」や「妊娠・出産」が挙がり、心身の不調も多くのZ世代女性に共通する課題であることがわかりました。
デリケートゾーンケアの実態調査
次に、デリケートゾーンケアに関する調査では、499名の女性を対象に、デリケートゾーンケアに対する関心や実施状況をリサーチ。結果として、ケアを行っていると答えたのは43%に留まり、自身のケア方法を知らないことが一因であるという結果も明らかになりました。
PR施策の提案
これらの調査結果から、ゼミ生たちはZ世代の女性を対象にした新しいPR施策を立案しました。2025年3月2日に開催される大規模なファッションイベント「KANSAI COLLECTION 2025 SPRING&SUMMER」でのブース出展などを通じて、Z世代の健康意識を高めるための情報発信を行います。
参加したゼミ生の声
プロジェクトに参加した学生たちからは、デリケートゾーンケアについて気軽に話せるようになった、また、自分自身の体や心に対する理解が深まったという感想が寄せられました。このことは、彼女たち自身の健康意識にもポジティブな影響を与えるものでしょう。
今後の展望
「YOJOY」は、Z世代女性のニーズに応えるため、今後も調査結果を基にした情報発信を強化していきます。女性が自分自身を大切にするためのサポートができるブランドとして、今後の動きから目が離せません。フェムケアの普及は、未来の女性たちの健康を支えるために欠かせません。これからも注目していきたいプロジェクトです。