METRICAが挑む医療・介護の未来
現代社会における医療・介護の現場は、ますます大きな課題と直面しています。慶應義塾大学の現役学生が立ち上げたスタートアップ、METRICAは、医療の常識をアップデートし、従事者の業務負担を軽減することを目指し、最近8000万円の資金調達を実施しました。彼らのビジョンは、技術の力を借りて医療・介護業界に変革をもたらすことにあります。
医療・介護市場の現状
日本国内には約8400の病院が存在しますが、その約40%が赤字経営に苦しんでいます。さらに、高齢化の進展や医療技術の高度化により、医療・介護費は年々増加。これらの費用は、主に医師や介護士の人件費で占められています。実に50〜70%が人件費となるなか、医療従事者の残業時間は年1860時間にも及び、一般労働者の残業上限を大きく超えています。
介護士の人手不足も深刻で、2025年には約38万人の不足が予測されています。このような状況の中で、METRICAは医療・介護従事者の業務を効率化し、過重労働を軽減することを目指しています。
IT技術によるアプローチ
METRICAのメンバーは、医療とITの両方を学ぶことにより、現場特有の複雑な課題を解決するためのソリューションを模索しています。同社は「AI技術」や「Edge-Computing技術」を活用し、現場のワークフローを改善する製品を開発中です。その中でも、外国人介護スタッフ向けの電子介護記録や、AIによる見守りカメラ、在宅透析治療の管理AIなど、具体的なプロジェクトが進行しています。
プロジェクトの展望
1.
外国人介護スタッフ向け電子介護記録
このシステムは、多国籍のスタッフ間での情報共有を可能にし、外国人介護職員の業務を支援します。
2.
AI見守りカメラ
入居者の行動をAIが観察し、異常を検知した際には介護士に通知します。これにより、介護士の見守り負担を軽減し、入居者の安全を確保します。
3.
在宅透析治療管理AI
在宅環境での透析管理をAIがサポートし、医師の負担を軽減しつつ安全な治療を実現します。
これらのプロジェクトは、現場の意見を反映し、手頃な価格で提供されることを目指しています。
今後の活動予定
METRICAは今後も、新たなパートナー企業と協力し、医療・介護分野のさらなるイノベーションに向けたプロジェクトを進めていく考えです。引受先やパートナー企業からは、同社の技術力や社会的意義に期待が寄せられています。
採用情報
METRICAは、資金調達を機にチームの強化にも取り組む意向です。興味を持たれた方は、公式採用ページをチェックしてみてください。
会社情報
- - 会社名:METRICA株式会社
- - 代表者:西村 宇貴
- - 所在地:東京都新宿区四谷4-25 DeLCCS新宿御苑 4階
- - 設立:2018年3月
- - HP:METRICA公式サイト