金融機関向け生成AIチャットボットが誕生
株式会社Ippu Senkin(以下、Ippu Senkin)は、一般社団法人金融データ活用推進(FDUA)の会員向けに、生成AIを活用したチャットボット「FDUA生成AI活用アシスタント」を発表しました。このアプリケーションは、金融機関における生成AIの実務知識やガイドラインに基づき、簡単に情報を検索し、迅速に回答を得られる機能を持っています。
生成AIチャットボットの概要
Ippu Senkinが開発したこのアシスタントは、FDUAが提供する「金融機関における生成AIの開発・利用に関するガイドライン」をベースにしたもので、RAG(Retrieval Augmented Generation)という技術を利用しています。この技術により、ユーザーは投げかけた質問に対し、生成AI特有のリスクや法的な規制、成功事例に至るまで、要約された回答を得ることができます。
このような機能により、金融機関は最新のガイドラインや実務知見へのアクセスがよりスムーズになり、AIの活用促進が期待されています。特に、業界全体のAI活用の高度化に寄与することを目指しています。
特徴と利便性
高度な検索能力と精度
本アプリは、Ippu Senkinが独自開発したドキュメント前処理のノウハウに基づいており、約200ページに及ぶガイドラインを最適化したデータベースを構築しています。このデータベースは、精度の高い検索システムを実現し、ユーザーは必要な情報を即座に見つけることが可能です。さらに、ガイドラインの共著者であるIppu Senkinの代表・鈴木が作成したFAQ情報も統合されています。
ビューアー機能による透明性
ユーザーが受け取った回答の根拠を確認することができるビューアー機能も搭載されています。これにより、回答の正確性を容易に検証でき、生成AIが誤った情報を生成するリスク通称「ハルシネーション」を軽減することができます。
迅速な回答生成
設計の最適化により、膨大な情報の中から短時間で回答を生成することができます。利用者がガイドラインを効率的に理解し、実務に活かせる環境を整えています。
直感的なユーザーインターフェース
また、本アプリはユーザーフレンドリーなUIを持ち、直感的に操作できる点も魅力です。
今後の展開
Ippu Senkinは、今後もFDUAが提供する最新のドキュメントや知見をアプリに反映し続け、さらなるアップデートを行っていく予定です。加えて、他の金融関連組織や企業との連携を通じ、生成AIを中心とした金融エコシステムの強化を図り、業界全体のデジタルトランスフォーメーションを進化させることを目指しています。
FDUAの役割
一般社団法人金融データ活用推進協会(FDUA)は、2022年に設立され、金融業界でのAIやデータ活用の推進に努めています。約330社に及ぶ金融機関や関連企業が参加し、データ活用の成功事例の共有やコンペティションの開催など、幅広い活動を通じて金融エコシステムを高度化することに貢献しています。
Ippu Senkinの使命
株式会社Ippu Senkinは、クライアントのビジネス効率向上を目指し、AIアプリケーション開発やAI活用のコンサルティングを提供しています。生成AIを用いた業務プロセスの支援や人材育成など、包括的なサービスを展開しており、業界の発展に寄与しています。