能と狂言の精華を堪能する特別展のご紹介
福井市立郷土歴史博物館にて、特別展「能と狂言」が2023年10月11日から11月24日まで開催されます。この展覧会では、江戸時代における能楽の重要性やその美しい装束に触れ、歴史を深く知ることができます。
能楽は、日本の伝統的な舞台芸術で、寺社の延年舞や田楽、猿楽を起源としています。特に江戸時代においては、武家社会において必須の文化として位置付けられ、大名家では祝い事や行事に欠かせないものとなりました。越前松平家においてもこの文化が大切にされ、実際の記録に基づく催事が行われていたことが伝わっています。
越前における能楽と能面の生産
また、越前は古くから能面の生産地として名を馳せており、特に越前出目家や大野出目家など、名高い面打ちの職人を輩出してきました。地域の歴史とともに、能楽の伝統がどのように受け継がれているのかを知る貴重な機会となるでしょう。
本展では、一般財団法人林原美術館の特別協力を受け、旧岡山藩に伝来した能狂言コレクションの中から、重要文化財として登録されている桃山時代の能装束を中心に展示が行われます。これにより、能・狂言の精華や地域に残る貴重な文化財を探索する素晴らしいチャンスが提供されます。
開催概要
- - 会期: 2023年10月11日(土)~11月24日(月)
前期:10月11日(土)~10月29日
後期:11月1日(土)~11月24日(月)
- - 開館時間: 9時~19時(11月6日以降は17時閉館、入館は閉館の30分前まで)
- - 休館日: 10月30日(木)、31日(金)
- - 観覧料: 一般900円、高校・大学生600円
(中学生以下、70歳以上、障がい者及び介助者無料)
- - 主催・会場: 福井市立郷土歴史博物館
- - 特別協力: 一般財団法人林原美術館
- - 展覧会WEBサイト: 福井市立郷土歴史博物館
主な展示作品
本展では多彩な展示作品が用意されており、以下のような重要文化財が展示されます:
- - 桃山時代の重要文化財「紅白段替り枝垂桜模様摺箔」
- - 「白地草花模様肩裾縫箔」や「紅地山桜丸文蔦模様縫箔」など、他にも魅力的な能装束が並びます。
さらに、江戸時代の越前松平家に伝わる貴重な歴史的資料も展示され、観覧者はこの土地の文化と歴史に触れることができます。
連動イベントの紹介
特別展に合わせて、様々な関連イベントも開催される予定です。
特に注目なのが「こどもワイワイDAY」と呼ばれるイベントで、10月13日には、お子様と一緒に展示室で楽しむことができます。
- - 【こども能楽ワークショップ】では、子ども向けに能楽の台本を声に出して歌ったり、実際に太鼓を鳴らしたりする体験ができます。
- - 【おとな能楽ワークショップ】では、地域の美しい庭園で能楽「羽衣」を学ぶ機会もあり、いずれも事前予約が必要です。
さらに、11月1日には講演会も予定されており、林原美術館の学芸課長による貴重な話を聞くことができます。
この特別展とそれに伴う各種イベントは、地域の歴史や文化を深く知るための貴重な機会となりますので、是非足をお運びください。