南海トラフ対策、3町共同で次世代防災食を開発する全貌

次世代防災食モデルに向けた挑戦

南海トラフ巨大地震によるリスクが高まる中、トリプルタウンとして知られる徳島県海陽町、福岡県吉富町、宮崎県高鍋町が連携し、次世代の防災食モデル開発に乗り出しています。これら3つの町は、保存性や機能性が重視されてきた従来の防災食から、「味わい」や「地域との結びつき」を大切にした新たなアプローチを展開することを目指しています。このような取り組みは、従来の防災食の概念を覆すだけでなく、地域の特産物を活かした新しい産業の育成にもつながる可能性を秘めています。

防災未来都市コンソーシアムの設立

この取り組みを推進するため、三町は「防災未来都市コンソーシアム」を設立しました。このコンソーシアムは、全国初となる“独自財源化”を実現し、持続可能な防災食モデルの確立を図っています。具体的な第一歩として、9月1日を防災の日と定め、東京の歌舞伎座地下に位置する「木挽町広場」において、海陽町の特産物を使った防災食のプロモーションを展開することが決定しています。

地域文化と防災意識の融合

この特別なプロモーションの場は、約1000人を収容可能な防災拠点としても機能しており、非常食や飲料水の備蓄が整っています。ここで、地域の魅力と防災意識向上を同時に図ることが期待されています。具体的には、海陽町の特産を活かした「おいしい防災食」を楽しむことで、日常生活の中でも防災への意識を高める機会を提供します。このテーマは、防災の重要性を再確認しつつ、地域経済の活性化にも寄与するものです。

公式発表とメディア連携イベント

さらに、9月3日には日本外国特派員協会にて共同調印式と記者会見を開催し、全国および海外メディアへ向けてこのプロジェクトの全貌を紹介する予定です。このイベントでは、特に有名なシェフを招いた防災食の試食会やトークセッションも行われ、新たな防災食がどのように地域に根付いていくのか、その未来を模索する機会となります。