日韓人参シンポジウム
2025-12-26 12:13:32

2025日韓人参シンポジウムが千葉で開催、文化と健康をテーマに意見交換

2025日韓人参シンポジウムが千葉で開催



2025年12月4日、千葉県のTKPガーデンシティ幕張にて、「2025日韓人参シンポジウム」が開催されることが発表されました。このシンポジウムは、韓国人参協会(会長:キム・ミョンス)の主催で、高麗人参の文化的価値を広め、ユネスコ無形文化遺産への登録を目指すことを目的としています。

シンポジウムには、日韓の高麗人参産業関係者や文化関係者をはじめ、研究者や一般参加者など約80人が集まりました。このような交流の場が設けられることで、高麗人参の知識や情報が共有され、今後の発展に向けた議論が行われました。

日本と韓国の文化交流



キム会長は開会の挨拶の中で、高麗人参が東アジアの歴史に深く根ざした薬用作物であることを強調し、日韓中3カ国が協力してその文化的価値を世界に広める重要性を説きました。特に、ユネスコへの登録に向けての協力が求められました。

高麗人参の若者への関心



シンポジウムでは、青山学院大学の東伸一教授が、日本の若年層1,000人を対象に行った調査結果を紹介しました。その結果、高麗人参が疲労回復や美容・スキンケアに対して高い関心が寄せられていることが明らかになりました。さらに、ドラッグストアで販売されている飲料タイプの高麗人参製品が若年層の主要な摂取方法であることも報告され、流通チャネルの重要性が強調されました。

一方、世宗大学のイ・ヨンジュ教授は、紅参(ホンサム)の機能性についての研究を発表し、女性の健康にとって紅参が有用な素材であると解説しました。

ユネスコ登録に向けた取り組み



東京文化財研究所の石村智ディレクターは、無形文化遺産条約の観点から高麗人参文化の特性を解説しました。登録審査においては、コミュニティとの関係性や文化多様性への貢献が重要であるとの見解が示されました。また、文化遺産アプローチと産業的広報のバランスについての議論がなされ、さらなる国際的な共感形成が求められました。

シンポジウムに合わせて、韓国の人参を紹介するPRブースも設けられ、現地バイヤーとの商談や意見交換が行われました。このブースでは約60件の商談が実施され、高麗人参及び紅参の国際的な市場での流通を促進する契機となりました。

健康食品としての可能性



日本の植物バイオ研究企業である「サンルイ・インターナショナル」の森田敦子CEOは、高麗人参の健康素材としての競争力についてインタビューで語りました。彼女は20年以上にわたり紅参を摂取してきた経験をもとに、日本でもこの素材の可能性を強調。また、「日本では美容と健康が密接に関連しており、手軽に摂取できる形状が消費者にとって魅力的である」と述べました。

今後も、高麗人参の科学的根拠や文化的価値を広めることで、国際的な共感を得て、輸出市場の多角化を進める意義深い取り組みが期待されます。高麗人参の文化的価値に注目が集まる中、シンポジウムを通じて新たな可能性が見いだされることを願います。

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