育児支援の新たな形
2021-12-03 23:21:19

江崎グリコが多胎児家庭向け育児支援を強化する理由とは

江崎グリコが多胎児家庭向け育児支援を強化する理由とは



江崎グリコは、多胎児を育てる家庭が直面する育児の孤独や負担を軽減するため、新たなオンラインサービスを発表しました。この取り組みは、子育て中の親が社会に孤立しないようつながりを提供することを目的としています。その背景には、これまで多胎育児において報告されてきた様々な現状と課題が存在します。

多胎育児の現状



多胎育児の家庭は、双子や三つ子を育てる中で、他の親よりも多くの要因から大きなストレスを抱えることがあります。特に、授乳やおむつ替え、沐浴、離乳食の準備、さらには事故予防など、多くの育児シーンで手が回らなくなることが多いのです。これにより、心理的な負担が非常に大きくなり、ひいては育児における虐待やうつ状態につながる可能性も指摘されています。

南大阪の特定非営利活動法人「つなげる」では、双子や多胎の育児に関する体験や意見を集め、これらの課題を社会に知らしめるための活動を行っています。多胎育児は社会的にマイノリティとして扱われがちで、周囲からの理解も得にくいため、孤立しやすい状況にあります。

江崎グリコの支援内容



江崎グリコは、特に育児負担の大きな夜間の授乳や外出において、液体ミルクの導入によって親たちの負担を軽減できるとの調査結果を発表しました。この液体ミルクは急速に成長する子供たちに必要な栄養を供給する手段として、育児家族にとって非常に価値のある選択肢です。しかし、価格が高いため、すぐには使うことができないという声も上がっています。

江崎グリコは、そうした経済的な負担を軽くするために、特別に多胎家庭向けの価格で液体ミルクを提供することを始めました。この取り組みは、個々の家庭がこの液体ミルクを利用するきっかけを与え、さらには孤独な育児生活から少しでも解放されることを狙いとしています。

孤独を防ぐためのコミュニティの形成



江崎グリコとNPO法人つなげるとの連携によって、多胎児家庭が互いに支え合えるコミュニティを形成していくことも重要です。同じ境遇のママたちが集まり、共感し合える場所を持つことで、心の安らぎを得られるのです。

私たちNPO法人つなげるでは、全国の窓口として多胎家庭と江崎グリコをつなげる役割を担っています。気軽に立ち寄れる場を提供し、共感や知識の交流を通じて、孤立せずに育児を続けられる環境を整えていく方針です。

未来への展望



近年、厚生労働省も多胎支援の重要性を認識し、各自治体でも多胎家庭に特化した支援が徐々に行われるようになっています。しかし現時点では、必要なサービスが十分に行き届いているとはいえない状況です。多胎育児に対する理解を深めると共に、必要なサービスを拡充していくため、今後もアンケート調査などを行い、声を届けていくことが求められます。

江崎グリコとNPO法人つなげるの取り組みを通じて、多胎育児家庭が生き生きとした生活を送れることを願っています。孤独と孤立を乗り越え、安心して育児を楽しむための環境づくりが、今後の課題となることでしょう。

会社情報

会社名
NPO法人つなげる
住所
兵庫県尼崎市上ノ島町1-39-1
電話番号
06-4977-0811

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