ベステラと三谷産業が共同で新しいガスホルダー処理技術を特許出願
概要
三谷産業株式会社(石川・金沢市)とベステラ株式会社(東京・江東区)が、球体ガスホルダー用の表面処理技術に関する特許を共同で出願したことを発表しました。
近年、日本国内外には有害物質を含む既存のガスホルダーが多数存在し、安全な解体が求められています。この二社の協力により、技術と知識を結集し、より安全で効率的なガスホルダーの解体を進めていく方針です。
特許技術の特長
自動化による効率化
特許出願された技術の大きな特長は、施工時間が従来の約3分の1に短縮されることです。この効率化は、ブラストマシンを使用することで実現されます。従来は手作業で行われていたプロセスを自動化し、多くの作業員や足場を必要としなくなります。
正確で均一な施工
新たに開発されたブラストマシンは、必要な箇所のみを均等に削ることができます。自身が水平に周回することで、施工する面の質が向上し、ダストの発生量を抑えることが可能となります。
PCBの問題と解決策
ポリ塩化ビフェニル(PCB)が付着したガスホルダーが多く存在する現状、環境への影響が懸念されています。これまでPCBを含む塗材が使用されていたことから、適切な処理が求められています。三谷産業とベステラは、これに対応するために、塗膜剥離に関する共同研究を進めてきました。
再度、特許出願された表面処理技術により、PCB含有塗膜の効率的かつ安全な除去が可能となり、廃棄物処理もスムーズに行えるようになります。これにより現場での健康リスクを軽減し、環境への配慮も実現します。
業界の変革
従来、大型構造物の表面処理は手作業に依存していました。そのため、施工品質は作業者の熟練度に依存し、コストも高くつくものでした。一方、本技術により、自動化と正確性が組み合わさることで、作業全体にかかる負担を大幅に軽減できます。
マシンがワイヤーで吊るされ、水平に動くことで、施工範囲の重複を最小限に抑え、さらに施工時間の短縮にも成功しました。これは、環境への負担を減らすだけでなく、費用の削減にも寄与します。
今後の展望
三谷産業とベステラは、これからも協力し合い、持続可能な開発を目指して新しい技術を研究・開発していきます。戦略的な提携を通じて、新たな技術革新が期待されており、業界全体に影響を及ぼす可能性も秘めています。今後の進展が非常に楽しみです。
会社概要
ベステラ株式会社
ベステラはプラント解体やPCB解体業務などを行っています。安全を最優先とし、「より早く、より安く、より安全に」の方針のもと、革新的な技術を提供しています。
三谷産業株式会社
三谷産業は石川県金沢市に本社を置き、97年の歴史を誇る商社です。多岐にわたる事業を展開し、顧客の最適な解決策を追求しています。