模造品対策の実態
2021-02-18 13:00:12
模造品対策を強化したいと考える企業の実態と意見調査
海外展開企業における模造品対策の重要性
近年、国際的なビジネスの場で競争が激化する中、模造品の存在が企業の成長を阻む大きな要因となっています。特に、海外展開を視野に入れている企業はこうした問題に対して敏感であり、模造品対策に力を入れたいと考える傾向が強まっています。最近の調査によれば、海外展開に興味を持つ企業の約70%が「模造品対策に力を入れたい」と回答しています。
調査概要
この調査は2021年1月28日から2月4日までの間、海外展開を行っている、またはその意思を持つ化粧品メーカーおよび食品輸出業者を対象に実施されました。100人の経営者に対して、模造品対策の重要性についての意見を集めました。
課題や不安点
自社製品の海外展開における課題として最も多く挙げられたのは、「海外での販路の獲得」で、これに対する不安を感じる企業は45%に上りました。他にも、不正流出や海外での需要調査、適正価格設定など多岐にわたる課題が浮き彫りになりました。特に、「安価で品質の劣る模造品が出回る」といった懸念も21%の企業から寄せられています。
特に重視されるポイント
企業が自社製品において重視するポイントとして最も多かったのは「品質の高さ」で、これに51%が支持を寄せました。続いて「安全性」が44%、さらに「低廉な価格」が22%となっており、企業は特に高い品質と安全性を求めています。
模造品対策のニーズ
調査結果では、69%の企業が模造品対策に力を入れたいと述べており、その理由としては「安価な模造品によって自社の売上がダウンすることを防ぎたい」という意見が53.6%に上ります。この他にも、模造品によらないアレルギーや健康問題の発生を防ぎ、安全で高品質な商品を提供する義務感が企業に浸透していることがわかりました。
QRコードによる模造品対策
最近ではQRコードを利用した模造品対策が注目されています。調査では、約53%の企業がQRコードによる正規品判別について知識を持っていると回答し、その中でも約3割がシール型QRコードの偽装リスクを知らないことが明らかになりました。これに対して、偽造リスクが低い技術を用いたQRコードには72.1%の人が興味を示しています。
まとめ
調査結果から、海外展開に関わる多くの企業が模造品対策の強化を求めていることが伺えました。品質と安全性を重視しつつ、模造品の影響を受けないための施策を講じる必要があるでしょう。日本の良質な製品を国内外に広めるためには、安全に取引できる体制を整え、消費者に信頼を与える努力が根幹であるといえます。今後も模造品対策について注いでいくことが、企業の競争力を高める鍵となるでしょう。
会社情報
- 会社名
-
日本流通管理支援機構株式会社
- 住所
- 世田谷区北沢2-30-8 2F
- 電話番号
-
03-6869-6853