未来文化の舞台裏
2025-06-11 17:34:16

水の輪が織りなす未来の文化、いのちの能の舞台裏

大阪で迫る伝統と未来の融合



2025年6月18日、公益財団法人山本能楽堂が開催するいのちの能「水の輪」が大阪市で行われます。この公演では、プロデューサー中島さち子さんが率いる多民族バンドKURAGE Bandが参加し、文化の橋渡しをしながら新たな表現を追求します。今回の公演は「水を大切にする気持ち」をテーマとし、地域の子どもたちも数多く参加することで、世代を超えた文化的交流の場となります。

本公演の特徴は、なんといっても水鳥役に約180人の国内外の子どもたちが参加し、地謡隊として350人以上の子どもたちが歌声を響かせることです。子どもたちが水の大切さを伝える役割を果たすことで、観客にも強いメッセージが送られます。これにより、伝統的な能楽が現代の意義を持ち続けることを実証する機会となるのです。

伝統と革新の狭間



山本能楽堂は、1927年に創立された歴史ある能楽堂で、戦後には再建され、今では国登録文化財としてその存在感を示しています。能楽という古典芸能を現代社会にフィットさせるために、体験イベントや新たな企画に力を入れています。特に、今回の「水の輪」では、万博を迎えるタイミングを利用し、多文化共生の重要性を伝える試みが行われます。

KURAGE Bandは、日本、韓国、セネガル、カメルーン、チベットなど世界中から集まった音楽家たちで構成され、そのリズムは心に響くもの。日常から生まれる音楽で、観客と一体になって楽しむことを重視しています。彼らの音楽は時には言葉以上の力を持ち、感情を共有する機会となります。

水の輪の創造



「水の輪」は、能楽の中でも独特な位置づけを持つ作品で、初演は2009年の「水都大阪2009」でした。その後も再演を続け、いまでは30回以上の公演を重ねています。この作品では、水鳥が大阪の水をきれいにし、その美しさを称えることが目的です。参加した子どもたちは、万博参加国158か国を象徴する水鳥として、日本国内外の美しい水を未来に残す役割を担います。

一万人の老松



また、本公演では「一万人の老松」というプロジェクトも進められています。その名の通り、一万人の協力を得て、一万枚の老松が舞台美術として設営されます。この活動は、各地のワークショップや学校で制作され、病院にいる子どもたちの作品も取り入れられます。老松は大阪の象徴的な存在として、観客を迎える立役者となるわけです。

参加を通じての学び



公演の前には、4月25日にクラゲ館でワークショップも行われ、多くの子どもたちが参加しました。水鳥の衣装や国旗のクラウンを自作しながら、ダンスの稽古も重ねることで、自分たちが舞台の一部として活躍する喜びを感じていました。これにより子どもたちは、能楽という伝統芸能を学びながらその魅力を深く理解することができます。

このように「水の輪」は、観客にとっても参加者にとっても特別な経験となることでしょう。上下関係を超えた共演は、世代、文化、言葉を新たに繋ぎ、一つの大きな物語を紡いでいくのです。大阪における文化の重要性が再確認できるこの機会を、どうぞお見逃しなく。


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