キャピタランド・インベストメント、アジア太平洋データセンター投資戦略に関するリサーチペーパーを発表 - デジタル化時代の成長機会と課題
キャピタランド・インベストメント、アジア太平洋データセンター投資戦略に関するリサーチペーパーを発表 - デジタル化時代の成長機会と課題
シンガポールに本社を置く世界的な不動産投資運用会社、キャピタランド・インベストメント(CLI)は、アジア太平洋地域(APAC)におけるデータセンター(DC)業界の投資戦略に関する最新のリサーチペーパーを発表しました。このペーパーでは、同社が現場で培った専門知識を基に、APACにおけるDCの急成長を牽引する要因と、投資家向けの戦略的投資上の留意点を明らかにしています。
デジタル化が加速するDC市場
CLIは、デジタル化がDCの成長を牽引する世界的メガトレンドであると指摘しています。クラウドコンピューティングに加え、人工知能(AI)の台頭により、データの使用と管理はかつてない規模で拡大しており、特にAPAC地域ではその傾向が顕著です。APAC市場は、欧州、中東及びアフリカや北米などの地域と比較して、サービス水準がまだ低いことから、さらなる成長が見込まれています。
APACのデータセンター市場は魅力的な投資先
APACの経済成長は著しく、膨大な人口とインターネットユーザー数の増加が、DC投資にとって魅力的な環境を生み出しています。同地域のインターネットユーザー数は、2005年以来7倍に増加しており、アメリカや欧州の増加率を大きく上回っています。今後、APAC市場はインターネットの普及率が低いことを踏まえ、インターネットの普及がさらに進むにつれ、その成長は加速すると予想されます。
主要なDC市場とインドの成長
APACの主要なDC先進市場には、東京、大阪、ソウル、シンガポール、シドニーなどがあります。これらの市場は拡大を続け、同地域の重要なDCハブとしての地位を確立しています。また、中国の北京と上海も、人口の多さ、デジタル・サービス分野の成長、政府の強力な支援などを背景に、今後の成長が期待されています。
インドは、携帯電話加入者数が世界第2位であり、ユーザー1人当たりのデータ消費量が急速に伸びていることから、DC投資のホットスポットとして注目されています。政府のデジタル化推進、データの国内保持規制、クラウドとAIの成長は、DC容量への需要をさらに高めると予想されます。CLIはインドで30年の経験を持ち、現地の市場を深く理解しています。現在、ムンバイ、バンガロール、チェンナイ、ハイデラバードなどの主要都市でDCを開発中です。
投資家向けの戦略的考察
DC市場は、投資家にとって多様な選択肢を提供しています。しかし、APACでは安定した既存DCの流通量が不足していることから、投資家にとって最も有望な機会は新規DCの開発です。新規DC開発は、新たな需要を満たし、より高いリターンを生み出す戦略となっています。
投資家は、DC投資に伴う電力供給能力、サステナビリティ、地政学的、規制的、技術的リスクにも留意する必要があります。そのため、投資家は強力なネットワーク、現地の専門知識、専門分野の知識を持つDCパートナーと協力することが極めて重要となります。
まとめ
キャピタランド・インベストメントのリサーチペーパーは、デジタル化が加速する中、APACのDC市場が将来においても高い成長を維持すると予測しています。投資家は、市場の動向を把握し、戦略的に投資を進めることで、この成長の恩恵を享受できる可能性があります。