福祉業界の新たな転機
2020年にサービスを開始した福祉業界向けプラットフォーム「care-base」が、ついに5周年を迎えました。この比較的新しいサービスは、福祉業界が抱える「人材不足」や「業務過多」、「情報連携の非効率性」といった様々な課題を解決しようとしています。これらの課題はただの運営上の問題ではなく、2020年代に入っても悪化するばかりの業界の現実を反映しています。
2025年に向けた危機感
care-baseの設立背景には、福祉に従事する現場の声がありました。高度経済成長期を支える中で、今後の少子高齢化が進むにつれて、福祉業界は深刻な人手不足に直面すると予測されています。特に2035年には、1日あたり約1,775万時間の労働力が不足すると言われています。この事態が引き起こす結果は、福祉サービスの質の低下を招き、社会全体に劇的な影響を与えかねません。
care-baseの5周年リニューアル
このたび、大型リニューアルを迎えたcare-baseは、次の10年に向けた確固たるビジョンをもって様々な新機能を追加しました。主なリニューアルポイントは以下の通りです。
UI・UXの改善
新しいインターフェースは、スマホ対応を強化し、情報発信が苦手な現場でも扱いやすくしています。このデザイン刷新により、誰もが簡単に情報を発信できるようになりました。
メルマガ配信機能
利用者やその家族、支援者に向けて、ブログやイベント更新情報を一括で配信します。これにより、情報伝達の抜け漏れを防ぎ、業務の効率的な遂行をサポートします。
スタッフ給与の向上を目指す
企業とのマッチングを強化し、無駄な手数料の削減を図ることで、スタッフの給与に還元します。これにより、事業所運営の健全化を目指しています。
全国の事例共有
地域別のヒアリーハット状況や虐待対応の事例を共有することが可能になり、福祉事業所における情報の質が向上します。これによって、現場スタッフの負担を軽減し、「ケア」に集中できる環境を整備します。
新たな「Workon」機能
今回のリニューアルの中でも注目すべきは、事業所と企業をつなぐ「Workon機能」です。
この機能は、地域に依存していた作業依頼を全国規模で可視化し、企業・店舗と福祉事業所をつなぐ新たなプラットフォームとなります。これによって、企業は労働力を得る一方で、福祉事業所は新たな経済循環を生むことが期待されます。
社会課題の解決に向けた取り組み
care-baseの進化は、単なる機能の追加ではありません。福祉業界のミスマッチを解消しつつ、人材不足に対する備えや利用者の自立を支援することを目指しています。
今後10年、care-baseが描くビジョンは、少子高齢社会においても誰もが「働く機会」を持ち、社会に貢献できる環境を築くことです。福祉は、単なる支援の枠を超えて、経済の持続可能性をも包含する重要な要素であると認識されています。
最後に
さあ、今後の福祉業界は、care-baseの挑戦を通じてどのように進化していくのか。これからの動きに注目が集まります。福祉と地域がどのように連携し、より良い社会を実現していくのか。これが、care-baseを通して期待される未来の姿です。