金型製造の現場を支えるDr.工程PROの進化とその実証実験
金型製造の現場を支えるDr.工程PROの進化と実証実験
金型製造の現場では、複数の製造案件が同時に進行し、その中で数百から数千の工程を経て金型が完成します。各工程で異なる機械装置や作業員が関わり、限られた資源を最適に配置することが生産の効率性を左右します。しかし、これまでの運用では熟練工の経験に頼る部分が大きく、意図的な改善が難しい状況が続いていました。
取り組みの背景
このような現状に対処するために動き出したのが、株式会社シー・アイ・エム総合研究所(CIM総研)です。同社は自社製品であるDr.工程PROを活用し、デジタルトランスフォーメーション(DX)を導入した最適工程のシミュレーションを提供しています。20年以上の実績の中で培った高い精度のロジックを駆使し、多くの顧客に導入してきました。
そんなCIM総研が、今回は株式会社日立製作所と手を組んで、金型製造業における工程の更なる高精度化を目指した取り組みを開始しました。日立製作所は製造業としての知識を基に多様な業界での生産計画最適化を行っており、この協力を通じて金型業界の実践的な課題を解決する方向に動いています。
実証実験の概要
具体的な取り組みとして、まずCIM総研が提供する工程管理ソフトウェアDr.工程PROと日立製作所の生産計画技術を統合し、必要な精度を達成できるかを確認する実証実験がスタートしました。この実験では、実際に稼働しているユーザからのデータを活用して、運用の適合性も検証する予定です。
このプロジェクトから得られる結果は、各企業が経営資源を最大限に活用し、生産性の向上を促すだけでなく、熟練工の知恵や技術のデジタル化、再利用の促進、技術承継の問題に対する解決策にもつながると期待されています。
未来の金型製造業へ
技術が進化する現代において、金型製造業も変革を迎えています。Dr.工程PROの進化は、業界全体の生産性向上につながる重要なステップであり、今後の動向が非常に楽しみです。新しい技術によるサポートが、より効率的で柔軟な製造体制を生み出すことでしょう。
この取り組みは、熟練者の経験をデジタルデータとして蓄積し、次世代に伝えていく大きな一歩とも言えます。これからの金型製造業のさらなる進化を期待しています。
会社情報
- 会社名
-
株式会社シー・アイ・エム総合研究所
- 住所
- 東京都目黒区下目黒1-6-20明治安田生命ビル6F
- 電話番号
-
03-5745-1181